年齢を重ねても、薬剤師として働き続けたい人は多いですよね。しかしながら、一般職の専門職だと、35歳を過ぎた当たりから転職が難しくなります。では、国家資格保有者である薬剤師は、何歳までなら転職しやすいのでしょうか?
- 「国家資格がある薬剤師は、何歳まで働けるのだろうか…」
- 「調剤経験がない資格保有者なら、薬局は何歳までOKなのか…」
- 「50歳以上を採用してくれる、薬局やドラッグストア はないよね…」
薬剤師は年齢にかかわらず、基本的には何歳でも転職できます。
なぜならば、国家資格保有者で人材の供給が限られるからです。薬剤師が足りていない地方では、定年制を廃止する調剤薬局も増えています。地方の個人薬局に行くと、70歳以上でも現役を続けている薬剤師の方もいますよね。
また、調剤経験がない製薬会社から、60歳手前で薬局に転職した人もいます。
しかしながら、年齢を重ねると転職のハードルは年々上がります。職歴や地域にもよるけれども、40歳を過ぎた辺りから徐々に求人数は減ります。そして、50歳になるとさらに減少し、60歳を過ぎるとハードルは一気に上がります。
実際に転職サイトを見ると、「60歳以上可」の求人は全体の5%未満です。60歳を過ぎても転職できるのは事実だが、誰でも転職できる訳ではない点に注意が必要です。
ここでは、薬剤師は何歳まで転職できるのかについて紹介します。また、職種別の年齢許容度や50歳を過ぎると転職が難しい理由も紹介します。中高年向けの求人は数が少ないため、コンサルタントに地域の求人を探してもらう方が効率良く探せます。
- 薬剤師の転職成功率が7割を超える理由は?
- 転職に失敗しやすい薬剤師の特徴は?
- 薬剤師の転職に成功する方法は?
記事の内容を簡単に知りたい
薬剤師は何歳まで転職できるのだろうか…
40歳を過ぎると、転職先があるのか不安に思う薬剤師は少なくありません。40代や50代になると、本当に転職は難しいのでしょうか?
Aさん)50歳を過ぎて採用されるのは難しいよね…
【質問】薬剤師の転職で50代では常勤での採用は難しいでしょうか?薬剤師の求人の口コミをみると厳しいようですが、薬剤師の転職サイトでも求人案件はあまりないのでしょうか?
【回答】選択肢として、30代、40代の転職に比べると限定されるのは、他の職業でも同じなので仕方がありません。採用する側は、それまでのキャリアを頭の中でリセットし、新しい環境のやり方にまず入っていけるかどうかを懸念しています。薬剤師としてのしっかりとした土台をお持ちであれば、調剤薬局、ドラッグストアなら結構募集がありますので、転職は可能でしょう。
転職を成功させるためにはまずは情報量を確保することが第一です。実際にハローワークや薬剤師求人サイトを見ると、考えている以上に50歳以上OKの求人案件があります。50代以上の方を積極採用している大手薬局、事前研修がある薬局もありましたよ。
参考:Yahoo知恵袋
他の一般職と比較して、薬剤師は50歳を過ぎても転職は難しくありません。
なぜならば、完全免許制である薬剤師は、供給数が限られるからです。現在薬剤師は、有効求人倍率が4倍を超えるほど人材不足ですね。そのため、50歳以上OK、定年再就職の求人が増えています。特に高齢化が進む地方ほど、50歳以上を採用する企業は多いですね。
Bさん)再就職で60歳以上を採用してくれるのか…
薬剤師の資格を持っています。もうすぐ60歳になり定年退職を迎えます。再就職先として調剤薬局かドラッグストアを考えています。薬剤師の転職サイトを見ると、年収500万円以上とか、時給4千円以上とか見かけますが、実際はどのくらいでしょうか? そもそも60歳以上を雇ってくれるのでしょうか?
関西に住んでいます。医療関係の企業に勤めています。調剤の経験は20代の頃に3年ぐらいです。 給料が良いのであれば、僻地へ行くことも考えています。ご存知の方、よろしくお願いいたします。
参考:Yahoo知恵袋
60歳以上の定年再就職者でも、調剤薬局やドラッグストアなら就職できます。
薬剤師免許はあるが50代で、調剤経験が1度もない人を採用した調剤薬局も実際にあります。また、地方の調剤薬局は深刻な人材不足のため、50歳以上や定年退職者を受け入れる職場も多いです。交通便が悪い僻地ほど、年収800万円以上で条件が良い薬局もあります。
でも、本当に50歳以上でも、私たち薬剤師は転職できるのでしょうか?
Cさん)60歳だけれども納得のいく転職ができた
今まではCROの分野で従事しておりましたが、仕事を続ける上で、人と関わりながら薬剤師としての使命を全うできる仕事をしたいと思い、登録いたしました。年齢も60歳を過ぎていたので、難しいかと思いましたが、薬剤師ワーカーさんの高齢者メインとのお話を聞き、期待半分でお話を聞いておりました。
担当コンサルタントの方に自分の希望を伝え、実際に自分がどのような仕事に携わりたいのかを改めて考えさせられました。何度も相談をし、ご提案をいただきながら、自分でも驚くほど納得のいく仕事が見つかり、これから心機一転頑張ろうと思いました。難しい要望を諦めずに最後まで対応してくださり、本当にありがとうございました。
実際に60歳を過ぎてから、転職に成功した薬剤師もいます。もちろん、60歳以上を採用する求人は少ないが、探せば見つかるのは嬉しいですよね。
では、実際には私たち薬剤師は、何歳まで働けるのでしょうか?
国家資格の薬剤師は、何歳まで転職できるのか?
薬剤師が転職できる年齢を紹介します。また、年齢を重ねるほど転職が難しくなる理由も紹介します。
その1:薬剤師は「65歳」を過ぎても転職できる?
公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
- 60歳以上の求人数は少ないが、需要はある程度はある
- 60歳・65歳の定年制を廃止する調剤薬局が増えている
- 薬剤師が少ない地域に行くと、70歳を過ぎても働く人がいる
- 調剤経験なし、50代でも薬局に採用された人がいる
- 60歳以上可の求人数は411件、全求人の5%未満しかない
- 正社員が難しくても、派遣・パートで働く60歳以上は多い
- 大手薬局やドラッグストアよりも、個人経営の方が就職しやすい
薬剤師は年齢にかかわらず、基本的には何歳でも転職できます。
なぜならば、国家資格保有者で人材の供給が限られるからです。そのため、薬剤師が足りていない地方では、定年制を廃止する調剤薬局も増えています。実際に、調剤経験がない60歳手前でも、製薬会社から薬局に採用された人もいます。
しかし、50歳を過ぎると転職難易度は上がり、60歳になると困難だと言えます。
薬剤師専門の転職サイトを見ると、「60歳以上可」の求人は411件、全求人の5%未満だけです。求人を探せば見つけられるが、決してその数は多くない点に注意しましょう。また、管理薬剤師ではない限り、給料も高くないと思った方が良いですね。
ただし、70歳を超えても就職する人もいます。何歳まで働けるかは、最終的には地域の需要、経歴、年齢、職種次第だと言えます。また、調剤薬局以外だと50歳を超えて転職するのは難しいと言えます。
その2:調剤薬局以外だと「50歳以上」は難しい?
- 調剤薬局:60歳以上でも就職しやすい
- 病院:50歳を超えると難しい
- ドラッグストア:50歳を超えると難しい
- 製薬会社:35歳以上で未経験は難しい
60歳以上の高年齢でも、転職できるのは基本的には調剤薬局だけです。
病院やドラッグストアでは、50歳を超えて転職するのはかなり難しいです。なぜならば、病院は当直や夜勤もあるため、薬剤師でも仕事内容がハードだからです。ドラッグストア は、24Hの店舗も多く若い人材の方が需要が高いです。
50歳を超えてドラッグストア で働く薬剤師は、時短労働の派遣やパートが多いです。
製薬会社では35歳で経験がないと転職は難しいです。なぜならば、一般企業の場合、未経験者で35歳を過ぎると採用ハードルが一気に上がるからです。国家資格さえあれば50代でも転職できる薬剤師は、世間的に見れば少数派だと言えます。
ただし、他の職種と同様に年齢を重ねるほど、転職ハードルが上がる点に注意が必要です。とくに50歳を過ぎると、一気に難しくなります。
その3:50歳以上だと「転職が難しい理由」は?
- 50代前半男性の平均年収は、665万円と高い
- 20〜30代より給料が高く、働ける期間が短い
- 若い薬剤師より、柔軟な思考に欠ける中高年も多い
- 事務作業の電子化など、パソコンや通信機器が苦手
- 2年毎の診療報酬改定、新しい医薬品を覚えるのが苦手
- 独身薬剤師と違い、職場が忙しくても身体的に無理できない
薬剤師は何歳でも転職できる珍しい職種です。しかしながら、50歳を過ぎると転職のハードルは高くなりますね。
転職が難しい最大の理由は、20〜30代よりも人件費が高い上に、働ける期間が少ないからです。50代前半の男性薬剤師の平均年収は665万円です。対して、20代後半の年収は536万円ですね。薬局経営者から見たら、若い薬剤師を優先的に採用したいと考えます。
逆に言うと、ある程度条件を落とせるならば、転職のハードルは劇的に下がります。
また、全業種の中高年以上に言えることですが、年齢を重ねるほど新しい仕事を覚えるのが難しくなりますね。新しい職場環境に適応するのは若い人以上には上手くできません。また、日々更新されるパソコンや通信機器、2年毎の診療報酬改定や新薬を覚えるのも大変ですね。
現在は薬剤師が少ないため、60歳以上でも就職できます。しかし、薬剤師の供給数が増えれば、受け入れ年齢も次第に下がる事が予想できますね。
現在は、調剤経験がない50代でも転職できる恵まれた時代だと言えます。
50代・調剤未経験でも転職に成功の体験談
「調剤未経験、60歳手前にも優しく丁寧な対応をしてくれる」という友人からの言葉もあったので、私も半信半疑で登録しました。私の希望は「年収450万円以上」及び「長く勤められる環境」でした。年収に関しては、希望の額より、上回る年収480万円という提示を頂けました。未経験ではこのエリアの相場よりかなり高い金額で驚きました。後から聞いた話ですが、担当のコンサルタントの方が人事担当の方と掛け合って下さり、この金額に上げて頂いたそうです。
自己応募では、年収交渉はとても出来ないので、薬剤師ワーカーさんにお世話になり本当に良かったです。また、働く環境に関しては、「在宅や施設」にも力を入れている調剤薬局だったので、前職でMRとして外回りが多かった私にとっては、外に出れる事が息抜きにもなり、とても楽しく働かせて頂いてます。
50代で調剤経験がなくても、転職に成功する人はいます。
それだけ、現在の薬剤師業界は人材が足りていないからです。また、定年制を廃止する調剤薬局店も増え、できるだけ長く働いて欲しいと思う経営者も増えています。人材が足りていない地域ほど、50歳以上の中高年も採用しています。
まずは、地域で求人がないか転職エージェントに聞いた方が早いですね。50歳を超えて転職するには、正社員だけではなく派遣やパートなど選択肢を広く持つべきです。
では、私たち薬剤師が50歳以上で就職するには、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
50歳以上でも転職に成功する方法は?
50歳以上でも、私たち薬剤師が転職できる方法を紹介します。
方法1:50代で採用される薬剤師の特徴を知る
- 正社員採用にこだわらず、雇用の選択肢を広く持つ
- 労働環境や給与など、必要に応じて柔軟に条件を変えられる
- 経験を活かせる職場だけに、応募を限定する
- 物腰を柔らかく持ち、学ぶ姿勢を常にアピールする
- 短期間で就職先を決めようとせず、長期を覚悟する
- 定年制がない職場で、定年後の就職も前提にする
- 転職サイトやエージェントを、上手に活用する
50歳以上でも転職できる薬剤師と、できない薬剤師がいますね。
転職できる薬剤師は、正社員採用にこだわらず条件を広く設定しています。また、労働環境や給与など、必要に応じて柔軟に条件を変えられます。薬局経営者は中高年の採用を慎重に行うため、物腰が柔らかく学び姿勢を持つ人が採用されやすいですね。
短期間で就職先を決めるのではなく、長期的な視点を持つ方が良いですね。また、定年制がない職場で、定年後も働くことを前提にした方が採用されやすいです。
50歳以上の求人は少ないため、転職サイトやエージェントを上手に活用する必要もあります。
対策2:50代以上に強い転職サイトを利用する
転職サイト | 求人 | 質 | 50代 | 地域 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
リクナビ薬剤師 | 5.6万 | ◎ | ◎ | ◎ | 業界最大手で全国に豊富な求人がある。20〜40代向けが多いが、幅広い層が利用し中高年の求人も多い。全体的に質が高く、経験を活かして転職できる。 |
ファルマスタッフ | 6万 | ○ | ○ | ◎ | 公開求人検索に「60歳以上可」の項目もある。60歳以上は411件と少ないが、中高年向けにも対応している。 |
転職WORKER | 3.9万 | △ | ◎ | ○ | シニア世代の転職や復帰に強い。しかし、2014年設立と実績が少なく、全体的に求人の質は高くはない。 |
50歳以上で転職するならば、リクナビ薬剤師が1番のお勧めです。
なぜならば、業界最大手で20代から中高年まで、幅広い層が利用しているからです。業界大手を利用し全国に拠点を持ち、大手優良企業から地方の中小薬局まで幅広い求人があります。そのため、求人数が少ない50歳以上の案件でも、必ず条件に合う職場を見つけられます。
転職サイトだけではなく、エージェントも同時に活用した方が良いですね。
対策3:「50歳以上可」の求人を探してもらう
- 全国の求人や過去のデータから、50歳可の求人を探してくれる
- 条件に合わない案件でも、労働環境や給与交渉してくれる
- 面接日や出社日など、求職者の代わりに調整してくれる
- 平均残業時間や有給消化率など、聞きづらい事を聞いてくれる
- 求人紹介や面接日程など、全てのサービスを無料で利用できる
「50歳以上可」の求人は、大手転職サイトでも全国に500件未満です。
そのため、50歳以上で就職先を探すには、キャリアコンサルタントの力が絶対に必要です。キャリアコンサルタントなしに、自力で条件に合う求人を見つけるのは現実的に無理ですね。また、求人数が少ないため、希望する条件で就職するのも難しいです。
コンサルタントが間に入って交渉しなければ、労働環境や給与を調整するのも難しいですね。
ハロワークと違い転職エージェントは、業界事情に詳しいプロのコンサルタントが担当してくれます。すべてのサービスを無料で利用できるので、転職相談だけでもしてみましょう。1番のお勧めは、業界最大手で求人数が最も多いリクナビ薬剤師です。
まとめ:薬剤師は何歳まで働けるのか?
- 60歳以上の求人数は少ないが、需要はある程度はある
- 60歳・65歳の定年制を廃止する調剤薬局が増えている
- 薬剤師が少ない地域に行くと、70歳を過ぎても働く人がいる
- 調剤経験なし、50代でも薬局に採用された人がいる
- 60歳以上可の求人数は411件、全求人の5%未満しかない
- 正社員が難しくても、派遣・パートで働く60歳以上は多い
- 大手薬局やドラッグストアよりも、個人経営の方が就職しやすい
薬剤師は年齢にかかわらず、基本的には何歳でも転職できますね。なぜならば、国家資格保有者で人材の供給が限られるからです。薬剤師が足りていない地方では、定年制を廃止する調剤薬局も増えています。
地方の個人薬局に行くと、70歳以上でも現役を続けている薬剤師の方もいますよね。また、調剤経験がない製薬会社から、60歳手前で薬局に転職した人もいます。
しかしながら、年齢を重ねると転職のハードルは年々上がります。職歴や地域にもよるけれども、40歳を過ぎた辺りから徐々に求人数は減ります。そして、50歳になるとさらに減少し、60歳を過ぎるとハードルは一気に上がります。
実際に転職サイトを見ると、「60歳以上可」の求人は全体の5%未満ですね。60歳を過ぎても転職できるのは事実だが、誰でも転職できる訳ではない点に注意が必要です。
中高年向けの求人は数が少ないため、コンサルタントに地域の求人を探してもらう方が効率良く探せます。
コメントを残す