失敗が怖くて、転職に踏み切れない薬剤師は多いですよね。しかしながら、一般職と比較して私たち薬剤師の転職成功率は高いです。普通に活動すれば現職よりも確実に給料は増えます。では、転職成功率はどれくらい高く、絶対に失敗しないためにはどうすれば良いのでしょうか?
- 「転職に絶対に失敗したくない、薬剤師の転職成功率はどれくらい…」
- 「薬剤師の転職は一般職と比較して、なぜ失敗する確率が低いのか…」
- 「薬剤師の転職に失敗した人は、何が原因で失敗したのか…」
薬剤師の7割以上は、現職よりも好条件で転職に成功しています。
口コミサイトの評価を見ると、高評価で転職している人が多い事が分かります。実は、転職成功率が過半数以上を占めるのは、一部の職種だけに限られます。例えば、SE系のある専門サイトの評価を見ると、口コミ40件に対して21件がネガティブな回答をしています。
薬剤師の転職成功率が高い理由は、一般職と違い国家資格が必要な職種だからです。
薬剤師は需要が高い上に供給数が限られるため、他の業界や職種よりも求人の質が高いです。また、有効求人倍率は4.76倍と高く、有利な条件で転職しやすい特徴もあります。ある薬剤師専門の転職サイトでは、年収500万円以上の割合が92%を占めます。
そのため、普通に転職活動するだけでも、高い確率で年収は増えます。
ここでは、転職成功率が7割を超える理由を紹介します。また、薬剤師の転職成功率が高い理由や、転職に失敗しやすい薬剤師の特徴も紹介します。国家資格保有者である薬剤師は、1回の転職で年収を100万円以上増やすのは難しくありません。
- 薬剤師の転職成功率が7割を超える理由は?
- 転職に失敗しやすい薬剤師の特徴は?
- 薬剤師の転職に成功する方法は?
薬剤師の転職に失敗した人の体験談は…
薬剤師の転職に成功できるか分からず、行動に移せない人は多いですよね。転職に失敗すると、具体的にはどのような結果になるのでしょうか?
30代女性)中小薬局は思ったよりもルーズだった…
30代女性。いろいろな調剤薬局で、アルバイト、パート、社員と経験してきました。以前いた調剤薬局はクリニック閉鎖に伴い、大手調剤薬局チェーンに吸収されました。自分も提示された年収が良かったので、その会社に就職しました。
はじめはわりとスタッフの多い店舗なので良かったのですが、その後違う小さい店舗に配属になり、一人薬剤師や、近くの店舗のヘルプなどに行かなければならなかったり、というのが落ち着きませんでした。その時、アルバイトでお世話になっていた漢方メインの薬局に声をかけられてラッキー!と思い、転職しました。新店舗の立ち上げや管理薬剤師も任されたりして、いい経験にはなりましたが。。。
それまで勤めていた大手調剤薬局と比べると、小規模の薬局は勤務条件や危機管理など、いろいろルーズな気がしました。上司に問題提起をしても「今まで大丈夫だったから」と、なかなか響きません。当時は細かいなと感じていましたが、大手は規則や教育制度がしっかりしていて、それを経験してしまったためか、今の薬局のルーズさに段々と耐えられなくなってきました。
自分には、やっぱりキチンとルールがある大手チェーンの方が合っている気がして、結局また転職することにしました…
就職先について事前によく調べないと、転職した後に後悔します。転職サイトやエージェントは、就職先のリスクまで詳しく教えてくれる訳ではありません。大手薬局が向いているか、中小に適性があるかは自分で調べる必要があります。
20代女性)人間関係が悪い事に転職してから知る…
ある中小調剤薬局に勤めていましたが、周りの同僚が何人も転職する姿を見て、自分も転職して今まで以上にいい環境を手に入れようと考えてしまいました。最寄駅で今よりも待遇のいい大手調剤薬局を目にしたので、深く考えずに面接を受けにいくと採用担当も親身に話を聞いてくれ、その場で転職を決断しました。
驚くほど人間関係がギスギスしている事を知ったのは、転職初日。管理薬剤師は事務員さんに横柄な態度を取り、同僚は仕事の愚痴や他人の悪口ばかり・・・。家からは近い職場でしたが、サービス残業が想像以上に多く、帰宅時間は以前より遅いくらいです。転職して3ヶ月ですが、次の転職を検討しています。
毎日職場で顔を合わせる薬剤師は、職場の人間関係は重要ですよね。雰囲気が悪い職場を避けたい人は、就職先を決める前に事前に職場見学にいきましょう。職場見学に行くだけで、悪質なブラック薬局やドラッグストアを避けられる確率が高くなります。
30代女性)残業代がつく上に年収が100万円も増えた
前は病院に勤めていましたが、昇給も殆どなく残業代も出ないので引っ越しをきっかけに転職活動を始めました。条件は大手で産休育休の取れる職場です。年収は始めは以前よりは下がらなければ良いかな位に思っていました。登録するとコンサルタントから電話が来て自分の条件を伝え幾つかの薬局を紹介して貰いました。病院も幾つか紹介して貰いましたが、今回は薬局をと考えていたのでお断りしました。
結局面接をしたのが4つの薬局です。一つは大手の調剤併設のドラッグストアーでした。全ての面接で内定を貰いました。そのうち2つは以前の年収より100万高く、驚きました。年収についてはやはり気を使ってしまい自分からは言い出せなかったですが、コンサルタントの方が向こうと最低これだけは欲しいと交渉をしてくれました。
面接なども同行してくれ、此方からあまり突っ込みにくい有給や産休育休のことも聞いてくれました。年収は流石に私の前ではすることなくメ―ルや電話でのやり取りをしてくれていたと思います。結局私が選んだのは大手の調剤併設のドラッグストアーです。残業代は申請などしなくても分単位で勝手に付くし、年収も100万は上がりました。その分大手なので応援に行かされたりハ―ドではありましたが、一年で自分の目標としていた分は稼げたので成功であると思います。
転職に失敗する人がいる一方で、大幅に年収を増やす事に成功する薬剤師もいます。国家資格保有者で供給が限られる薬剤師は、転職に成功する確率の方が高いです。
では、薬剤師の転職成功率は具体的にはどれくらい高いのでしょうか?
薬剤師の転職成功率が「7割」を超える理由は?
薬剤師の転職成功率は、他業種と比較して高い特徴があります。
その1:口コミの高評価の割合は「70%以上」を占める?
- 薬キャリ:高評価32 / 42件(76%)
- マイナビ薬剤師:高評価23 / 32件(71%)
- リクナビ薬剤師:高評価24 / 33件(72%)
転職の口コミサイトを見ると、薬剤師専門の転職サイトは高評価が多いです。
星3つ以上の高評価は全体の7割以上を占め、過半数以上の薬剤師が転職に成功している事が分かります。リクナビ薬剤師の転職サイトを見ると、1回の転職で年収を100万円アップ、手取りが3倍になった人、育児と両立できた人の口コミがあります。
実は、高評価の口コミが多いのは、薬剤師向けの転職サイトに限られます。
例えば、SE専門の転職サイトワークポートを見ると、口コミ数40件に対して星3位上は19件だけです。他の総合職系や事務系の口コミを見ても、過半数以上が転職に失敗しています。
ではなぜ、薬剤師は転職成功率が最も高いのでしょうか?
その2:転職成功率が7割を「超える理由」は?
- 国家資格の完全免許制で、需要が高く供給数が限られる
- 転職の有効求人倍率が4.76倍と、他業種よりも高い
- 年収500万円以上の割合が、専門サイトの92%を占める
- 女性薬剤師が6割を占め、柔軟な求人の提案ができる
転職成功率が高い理由は、他の一般職と違い供給数に限りがあるからです。
完全免許制である薬剤師は、国家資格がなければ転職できないですね。薬剤師は需要が高い上に供給数が限られるため、他の転職サイトよりも求人の質が高いです。有効求人倍率は4.76倍と高く、有利な条件で転職しやすいです(参考:薬剤師の有効求人が4.76倍は本当?|人材不足か過剰どっち?)。
また、薬剤師は女性の割合が6割を占める業界でもあります。
そのため、キャリアアップ目的の転職、時短労働目的の転職、ママ薬剤師向けの転職など、求職者の目的がはっきりしています。担当者は柔軟な要望に応える事に慣れているため、転職の成功率や満足度にも高い影響を与えていますね。
また、薬剤師は年収500万円以上の高収入の案件が多いです。前職や現職よりも大幅に年収が増えるならば、大半の人は転職に満足しますよね。ファルマスタッフの年収の割合は次の通りです。
- 正社員の全求人数:31,302件
- 年収500万円以上:29,106件(92.9%)
- 年収600万円以上:17,042件(54.4%)
- 年収700万円以上:2,692件(8.6%)
公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
また、口コミのネガティブ評価を見ていると、転職に失敗している人は共通した特徴がある事も分かります。では、どのような薬剤師が転職に失敗しているのでしょうか?
その3:薬剤師の転職に「失敗しやすい人」の特徴は?
- 漠然とした不満ばかりで、転職の目的がはっきりしてない
- 1度の転職で、現職の全ての問題を解決しようとする
- 人間関係、収入、残業など、転職の優先順位を決められない
- 転職はメリットだけではなく、リスクがある事を理解していない
- 自分の要望だけでなく、妥協できる点が明確になっていない
転職活動に失敗する人は、解決したい不満を明確にできない薬剤師が多いです。
また、解決したい事に優先順位を付けられず、1度に実現しようとする人も失敗します。例えば、労働時間を劇的に減らした上で、年収増を狙うのは現実的に難しいですよね。プライベートを犠牲にすれば年収は増えるし、私生活を優先すれば給料は減る可能性は高いです。
「年収」「労働時間」「人間関係」「勤務地」など、優先順位を持ってエージェントに提案する事が大切ですね。また、転職に成功する人は、相手の話をよく聞きながら妥協点を抑え柔軟に思考を変えられる人です。
転職活動はメリットだけではなく、リスクやデメリットがある事も理解する必要があります。では、私たちが高収入で転職するには、具体的には何をすれば良いのでしょうか?
では、薬剤師の転職に成功するには、具体的にはどうすれば良いのでしょうか?
薬剤師の転職に成功する方法は?
薬剤師の転職に成功する方法を紹介します。
方法1:年収が高い大手ドラッグストアで働く
ドラッグストア | 年収 | 初年度年収 | 福利厚生 |
---|---|---|---|
イオン薬局 | 〜800万円 | 年430万円~550万円、賞与120万円 | ◎ |
ウエルシア | 〜700万円 | 年517万円 | ○ |
マツモトキヨシ | 〜700万円 | 年4,585,910~5,055,000円 | ◎ |
ツルハドラッグ | 〜600万円 | 月286,640~321,640円(薬剤師手当込)賞与年2回 | ○ |
クオール薬局 | 〜600万円 | 月321,000円~381,000円 | ◎ |
スギ薬局 | 〜600万円 | 新卒月29万3000~月31万8000円 | ○ |
年収を増やす1番簡単な方法は、大手ドラッグスアに就職する事です。
大手ドラッグストアは、薬剤師手当月8〜12万円支給される上に、時間外や夜勤割増賃金が支払われます。そのため、経験が浅い薬剤師でも年収500万円を稼げます。業界大手のウエルシアに就職すると、初年度でも年収は517万円もありますね。
大手ドラッグストアは、賞与額を公開してるため安心して入社できます。
ドラッグストアは、店舗数が急拡大してるため常に薬剤師が足りてません。そのため、求人募集に応募すれば誰でも面接に合格できます。
ただし、ドラッグストアのデメリットは、拘束時間が長く仕事が忙しい事です。また、初年度から給料が高い分昇給額も限られます。ドラッグストアで順調に昇給するには、管理薬剤師、店舗責任者、エリアマネージャーへと昇進する必要があります。
参考:ドラッグストアの年収は600万円|デメリットや向いている人は?
方法2:薬剤師の数が少ない地域で働く
- 薬剤師が少ない地方ほど、薬剤師の給料は高い
- 高齢化社会で老人が増え、地方ほど薬剤師の需要は高い
- 東京は平均年収620万に対して、薬剤師は570万だけ
- 奈良県の平均年収は777万円、静岡県は684万円もある
- 同じ県内でも都市を離れるだけで、100〜200万円も変わる
薬剤師が少ない地域で働く方が、月給や賞与額は高いですね。薬局によっては、別途地域手当を支給してくれる職場もあります。
薬剤師が少ない地域ほど、薬剤師の待遇は厚いです。なぜならば、薬剤師が辞めたら運営できないため、給与や福利厚生を手厚くするしかないからです。薬剤師の数が多い都市では、代わりの人材がすぐに見つかりますね。そうなると、薬剤師の労働条件も悪くなります。
薬剤師が少ない地域では、年収800万円以上で募集する求人もあります。また、同じ県内でも都市部を少し離れるだけでも違います。例えば、福岡市内の調剤薬局では年収500万円、市内から少し外れた地域に行くと年収800万円で募集してます。
住む場所を変えるだけで、簡単に労働条件や年収を増やせるのは薬剤師の特権です。薬剤師が余っている都市部よりも、高齢化が進む地域社会に貢献した方が私たちの給与も増えます。
参考:地方に行くと年収は800万円?|地方ほど高給になる理由は?
方法3:転職サイトやエージェントを利用する
- 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスを得られる
- 第三者に相談する事で、将来のキャリアを明確にできる
- 相談を聞いて貰った上で、具体的な求人を掲示してくれる
- 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングしてくれる
- 最適な職場を選ぶ事で、年収100〜200万円増やせる
薬剤師専門の大手転職サイトを利用する事で、質が高い優良案件を紹介してくれます。
転職エージェントの最大のメリットは、希望条件や適性をヒアリングした上で、求人をスクリーニングしてくれる事です。「年収500万円以上の求人」「年間賞与が100万円以上の職場」「残業がない調剤薬局」など、条件に応じて紹介してくれます。
面談日や給与交渉もしてくれるため、自分で求人を探すよりも楽に転職できます。
まとめ:薬剤師が転職に成功にしやすい理由は?
- 国家資格の完全免許制で、需要が高く供給数が限られる
- 転職の有効求人倍率が4.76倍と、他業種よりも高い
- 年収500万円以上の割合が、専門サイトの92%を占める
- 女性薬剤師が6割を占め、柔軟な求人の提案ができる
薬剤師の7割以上は、現職よりも好条件で転職に成功していますね。口コミサイトの評価を見ると、高評価で転職している人が多い事が分かります。実は、転職成功率が過半数以上を占めるのは、一部の職種だけに限られます。例えば、SE系のある専門サイトの評価を見ると、口コミ40件に対して21件がネガティブな回答をしています。
薬剤師の転職成功率が高い理由は、一般職と違い国家資格が必要な職種だからです。
薬剤師は需要が高い上に供給数が限られるため、他の業界や職種よりも求人の質が高いです。また、有効求人倍率は4.76倍と高く、有利な条件で転職しやすい特徴もあります。ある薬剤師専門の転職サイトでは、年収500万円以上の割合が92%を占めます。
そのため、普通に転職活動するだけでも、高い確率で年収は増えます。国家資格保有者である薬剤師は、1回の転職で年収を100万円以上増やすのは現実的に難しくありません。
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