調剤薬局以外に転職したい|製薬会社や病院の年収モデルは?

調剤薬局の仕事に窮屈さを感じ、薬局以外で働きたいと考える薬剤師は増えています。しかしながら、薬局以外に就職した場合の年収モデルなど、転職後のキャリアを描けない人は多いですよね。製薬会社、ドラッグストア、病院に転職したら、キャリアはどうなるのでしょうか

  • 「調剤は毎日同じ事の繰り返しで、やりがいを持てない…」
  • 「薬局以外の製薬会社、病院、ドラッグストアはどうなのだろうか…」
  • 「薬局以外に就職すれば、どのようなキャリアがあるだろうか…」

薬局以外で働きたいと考えた時に、1番最初に考えるのは製薬会社などの企業ですね。

製薬会社などの企業に就職すると、MR職や研究職以外にも、治験、臨床開発、マーケティング、薬事申請などの様々な職種があります。また、大手製薬会社の年収モデルは、30歳でも800万円、40歳で1千万円を超えるほど高給職です。

製薬会社などの一般企業は、リスクもあるけれどもキャリア志向が強い薬剤師に向いていますね。

他にも、薬局以外の就職先には、調剤がない製薬会社、病院、医療メーカー、健康食品もあります。現在の仕事に満足できないならば、1度転職して働き方を変えるのもありですね。国家資格保有者である薬剤師は、いつでも薬局に戻れるため過度に心配する必要はありません

ここでは、調剤薬局以外の製薬会社、ドラッグストア、病院に転職した場合のキャリアや年収について紹介します。また、調剤薬局や製薬会社などの一般企業で働くメリットやデメリットも紹介します。個人的には、平均年収以上で雇用が安定してる調剤薬局が1番お勧めです

薬局以外に就職したい薬剤師向け...
  1. 製薬会社、ドラッグストア、病院の年収モデルは?
  2. 製薬会社と調剤薬局で働くメリットとデメリットは?
  3. 調剤薬局以外の転職に成功する方法は?

国家資格を活かして、調剤薬局以外に転職したい…

調剤薬局の仕事に飽きてしまい、薬局以外で働きたいと薬剤師は多いです。

Aさん)年収は400万円だけどやりがいがない…

新卒で中小薬局に入社した薬剤師です。最近暇すぎて同学年の薬剤師友達にかなり差をつけられているのではないかと焦っています暇な時は薬学関連の本を読んだりして自分なりに勉強をしているのですが、新卒で中小薬局に入社したのは間違いだったのではないかと思っています。家が近く、転勤もなく、社員の平均勤続年数も長く、人間関係もよく、残業も全くなく、休日も多いにも関わらず、給料も初任給で400万を越します

しかし、新卒で入社したのは私だけで私以外は転職してきた年配の方だらけ。なんで新卒なのにここにきたの?と言われると胸が痛くなります。今は不況という事もあり、いつか私の勤務先は潰れるかもしれません。潰れたら楽な勤務地でだらだらしている私は確実に食いっぱぐれます。選択肢としては3年後大手の薬局に就活しなおすか駄目元で病院も受けてみようか考えているのですが、一体どうしたらよいのでしょうか。

参考:Yahoo知恵袋

国家資格保有者である薬剤師は、将来的に食いっぱぐれる事はないですね。現在の職場で働き続けたとしても、将来的に年収500〜600万円で働ける上に雇用も安定しています。ただし、現在の仕事に満足できないならば、1度転職するのもありですね。

調剤経験があればいつでも薬局に戻れるため、過度に心配する必要はないですね。

Bさん)クスリの袋詰めで一生が終わってしまう…

薬剤師です。年収はそこそこあるのでお金の面では満足してますが、仕事にやりがいをまったく感じません。自分の人生はこの片田舎で、クスリの袋詰めして一生を終えるなんて虚しすぎます。なんのために産まれてきたのでしょうか?何を希望に生きていけばいいのでしょうか?35歳 独身 男

参考:Yahoo知恵袋

仕事に満足できないのであれば、転職して帰るのもひとつの手段ですね。製薬会社に就職すれば、MRや研究職に挑戦できます。病院薬剤師になれば、薬学の専門家としてチーム医療に携わる事ができます。仕事に何を求めるかは人それぞなので、自分に最適な道を探すしかありません。

Cさん)ずっと同じ仕事かと思うとため息しか出ない…

薬剤師から他職種に転職された先生はいらっしゃいますでしょうか?現在31歳で薬局勤務をしております今の御時世、贅沢な悩みかもしれませんが、この仕事があまり楽しくないと感じており、この先もずっとこの仕事かと考えるとため息が出ます

病院も経験があり、人手が足りないところであったため1年目からケモと全病棟をくるくる回され、DM教室、発注、IVH、PET等色々やっていました。年数が若い割に沢山のことを経験させてもらい、現在は薬局に転職しましたが、やはりこちらもつまらないです。

勉強は苦手ではありませんが、なにぶん主体性がなく、やれと指示されないと中々できない性分です学生時代は目の前に、大学受験や定期試験、国家試験とういう課題・目標が設定されていましたが、社会人になってからはそれがなくなり、現在のような状態になっております。

患者さんのために一生懸命やられている薬剤師の先生方には大変申し訳ありません。何かこういう道もあるんだよ、という道を御存じであれば教えていただけないでしょうか。日々の業務でお疲れかとは思いますが、何卒宜しくお願い致します。

参考:Yahoo知恵袋

以上のように、淡々とした調剤業務に飽きる薬剤師は多いですね。

人生は一度しかないので、つまらないと感じるならば無理に続ける必要はないと思いますただし、転職はリスクもあるため、しっかりと業界を調べた上で就職すべきだとも思います。国家資格保有者である薬剤師は、いつでも調剤薬局に戻れるのでリスクは少ないですね。

では、調剤薬局以外の職場に就職した場合、具体的にはいくらぐらい稼げるのでしょうか?

製薬会社、ドラッグストア、病院の年収モデルは?

調剤薬局以外の製薬会社、ドラッグストア、病院に転職したら、薬剤師の給料はいくらになるのでしょうか?

その1:転職後の製薬会社の年収モデルは?

年代 月額給与年間 ボーナス年間 年収
新卒入社 400〜450万円 〜100万円 450〜550万円
30歳 678万円 156万円 835万円
40歳 813万円 214万円 1027万円
50歳 915万円 271万円 1187万円

参考:武田薬品工業株式会社の年収

大手製薬会社の平均年収は、800〜1200万円と高い事が分かります業界最大手の武田薬品工業の年代別の平均年収を見ると、30歳でも年収835万円です。武田薬品以外でも、多くの製薬会社では40台で年収1000万円を超えます。

製薬会社の給料が高い理由は、景気動向に影響を受けず利益率が高いビジネスだからです。

意外と知られていない事ですが、製薬開発の原価は高くないです製薬の原価率は平均で27%だけです。原価が安い製薬が全国販売で売れると、利益率は一気に増えますね。製薬業界の規制緩和もあり、ドラッグストアなどの販売店は増え続けています。

現代のような生活習慣病が蔓延する世の中では、製薬会社の需要はますます高くなりますね

こうした事情もあり、製薬会社は長い間学生の就職先で人気が高いですね営業職であるMRの給料が高い理由は、新薬の販売にダイレクトに貢献する職種だからです。

調剤薬局以外に転職したい人は、製薬会社も選択肢のひとつに入れる事をお勧めします。

その2:転職後のドラッグストアの年収モデルは?

年代 都市部 地方部 役職
20代 450〜520万円 500〜600万円 役職なし
30代 520〜650万円 600〜700万円 主任など中堅薬剤師
40代 650万円〜 700〜800万円 管理薬剤師

ドラッグストアの平均年収は、調剤薬局よりも高いです。

なぜならば、薬剤師手当で月5〜10万円支給される上に、残業代や深夜手当が付くからです年棒制を採用するドラッグストアも多く、都市部や地方部、転居有無でも手当が大きく変わります。最大手のウエルシアでは、初年度の年収が517万円と明らかに高いですよね

また、ドラッグストアは調剤薬局よりも昇進の幅も大きいです。

管理薬剤師に昇進した後は、店舗責任者、エリア責任者などキャリアが続きます。ただし、管理薬剤師に昇進できないと、残業代や深夜手当以外で稼ぐのが難しいです。年収550万円程度で頭打ちする薬剤師も少なくありません。

近年はキャリアや年収増を目的に、ドラッグストアに転職する薬剤師も増えています。

その3:転職後の病院薬剤師の年収モデルは?

年代 民間病院 国県立公務員 役職
20代 300〜400万円 420〜480万円 役職なし
30代 400〜450万円 480〜610万円 主任など中堅薬剤師
40代 450〜600万円 610〜940万円 薬局長や管理職

病院薬剤師は、民間病院か国県立病院に転職するかで大きく違います。

民間病院の薬剤師は、仕事が忙しく労働環境が悪い割に給料はかなり低いです。薬学部を卒業し東京都の病院に勤めても、初任給は22万円、初年度の年収で350万円だけです(参考:東京都済生会中央病院の求人)。労働時間が長いけれども、昇給や昇進も限られます。

対して、国県立病院に所属する公務員薬剤師の給料は高いですね。

公務員なので、雇用が安定してる上に年功序列で確実に昇給します。初年度の年収で420万円、主任クラスで532万円、薬局長になると小さい病院でも620万円を貰えます

ただし、公務員薬剤師は定員数が限られ、ポストに空きがないと入れません。公務員薬剤師は待遇が良く人気が高いため、基本的には空きはありません。公務員薬剤師を目指すには、公務員試験の勉強をしながら民間病院で経験を積み、求人情報を常にチェックする必要があります。

以上が調剤薬局以外の薬剤師の転職先です。

調剤薬局以外で働きたいと考える薬剤師は多いが、個人的には薬局はそれほど悪い職場ではないと思っています比較的に仕事は楽な上に給料も高く、私たちは定年まで安心して働く事ができます。では、調剤薬局と製薬会社で働く、メリットとデメリットは何があるのでしょうか?

調剤薬局と製薬会社で働くメリットとデメリットは?

メリット デメリット
調剤薬局
  1. 調剤業務など、薬剤師に必要な基礎知識が身に付く
  2. 地方に行くほど年収は増える
  3. 病院に合わせるため、土日祝日が休める
  4. 比較的に仕事が楽で、定年過ぎても働ける
  5. 調剤経験がなくても、国家資格があればいつでも転職できる
  6. 派遣やパートも多く、家事や育児と両立する女性薬剤師が多い
  1. 30代以降は、年収が増えない
  2. 東京や大阪など、都市圏の年収は低い
  3. 処方箋通りに処方するため、ルーチンワークになる
製薬会社
  1. 薬剤師の中で最も年収が高い
  2. 30歳でも年収600〜800万円
  3. 大手企業が多く福利厚生が充実してる
  4. 調剤以外にも、幅広く実務ができる
  5. 利益重視の民間企業で経験を積める
  6. 研究開発や管理薬剤師など、スキルを身につけて昇進できる
  7. 調剤業務以外も多く、やりがいがある
  8. 土日祝日休みで、長期連休を取りやすい
  1. MRだと薬剤師の経験が活かせない
  2. MRだと全国に転勤する機会が多い
  3. 給料は高いがリストラの可能性もある

薬局以外で働きたいと考える薬剤師は多いです。特に人気が高いのは、平均年収が800万円を超える製薬会社ですよね。

調剤薬局で働くメリットは、比較的仕事が楽で平均以上の年収を得られる事です。定年制を廃止する職場も増えていて、希望すれば65歳以上でも働けます。また、派遣やパートも多く、家事や育児を両立したい女性薬剤師にも人気が高いです

そのため、拘束時間が長い製薬会社や病院から、調剤薬局を目指す薬剤師も多いですよね。

対して、製薬会社を目指したい人は、キャリア志向が強い薬剤師ですね。製薬会社は基本的に年収が高い上に、MR職や研究職になるとインセンティブも付きます。転勤や異動も多くプライベートを犠牲に働くが、昇進すれば年収1千万円を狙えますね。

人生は1度しかないので、製薬会社に挑戦するのもありですね仮に、製薬会社が合わなければ、調剤薬局に戻れば良いだけなので、私たちが失うものは何もありません。

では、私たち薬剤師が転職で年収を増やすには、具体的にどうしたら良いのでしょうか?

調剤薬局以外の転職に成功する方法は?

調剤薬局以外で転職に成功する方法を紹介します。

方法1:製薬会社なら大手転職サイトを利用する

エージェントに相談するメリットは..
  1. 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスを得られる
  2. 第三者に相談する事で、将来のキャリアを明確にできる
  3. 相談を聞いて貰った上で、具体的な求人を掲示してくれる
  4. 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングしてくれる
  5. 最適な職場を選ぶ事で、年収100〜200万円増やせる

製薬会社に就職したい人は、業界最大手のリクナビ薬剤師がお勧めです。

リクナビ薬剤師は、転職最大手のリクナビが運営する薬剤師専門の転職サイトですね。創業して60年の歴史があり、大手製薬会社から優良中小企業まで質が高い案件を豊富に扱います。

転職エージェントの最大のメリットは、希望条件や適性をヒアリングした上で、求人をスクリーニングしてくれる事です。「年収700万円以上の製薬会社」「年間賞与が100万円以上の職場」「残業が少ない製薬会社」など、希望条件に応じて案件を紹介してくれます。

方法2:年収が高いドラッグストアで働く

ドラッグストア 年収 初年度年収 福利厚生
イオン薬局 〜800万円 年430万円~550万円、賞与120万円
ウエルシア 〜700万円 年517万円
マツモトキヨシ 〜700万円 年4,585,910~5,055,000円
ツルハドラッグ 〜600万円 月286,640~321,640円(薬剤師手当込)賞与年2回
クオール薬局 〜600万円 月321,000円~381,000円
スギ薬局 〜600万円 新卒月29万3000~月31万8000円

年収を増やす1番簡単な方法は、大手ドラッグスアに就職する事です。

大手ドラッグストアは、薬剤師手当月8〜12万円支給される上に、時間外や夜勤割増賃金が支払われますそのため、経験が浅い薬剤師でも年収500万円を稼げます。業界大手のウエルシアに就職すると、初年度でも年収は517万円もありますね。

大手ドラッグストアは、賞与額を公開してるため安心して入社できます

ドラッグストアは、店舗数が急拡大してるため常に薬剤師が足りてません。そのため、求人募集に応募すれば誰でも面接に合格できます

ただし、ドラッグストアのデメリットは、拘束時間が長く仕事が忙しい事です。また、初年度から給料が高い分昇給額も限られます。ドラッグストアで順調に昇給するには、管理薬剤師、店舗責任者、エリアマネージャーへと昇進する必要があります。

参考:ドラッグストアの年収は600万円|デメリットや向いている人は?

方法3:薬剤師の数が少ない地域で働く

薬剤師が少ない地域とは...
  1. 薬剤師が少ない地方ほど、薬剤師の給料は高い
  2. 高齢化社会で老人が増え、地方ほど薬剤師の需要は高い
  3. 東京は平均年収620万に対して、薬剤師は570万だけ
  4. 奈良県の平均年収は777万円、静岡県は684万円もある
  5. 同じ県内でも都市を離れるだけで、100〜200万円も変わる

薬剤師が少ない地域で働く方が、月給や賞与額は高いですね。薬局によっては、別途地域手当を支給してくれる職場もあります。

薬剤師が少ない地域ほど、薬剤師の待遇は厚いです。なぜならば、薬剤師が辞めたら運営できないため、給与や福利厚生を手厚くするしかないからです。薬剤師の数が多い都市では、代わりの人材がすぐに見つかりますね。そうなると、薬剤師の労働条件も悪くなります。

薬剤師が少ない地域では、年収800万円以上で募集する求人もあります。また、同じ県内でも都市部を少し離れるだけでも違います。例えば、福岡市内の調剤薬局では年収500万円、市内から少し外れた地域に行くと年収800万円で募集してます

住む場所を変えるだけで、簡単に労働条件や年収を増やせるのは薬剤師の特権です。薬剤師が余っている都市部よりも、高齢化が進む地域社会に貢献した方が私たちの給与も増えます

参考:地方に行くと年収は800万円?|地方ほど高給になる理由は?

まとめ:調剤薬局以外に転職した後のキャリアは?

調剤薬局外の働き方は...
  1. 製薬会社にはMRや研究、治験、臨床開発、薬事申請などの職種がある
  2. 大手製薬会社は年収が高く、40歳で年収1千万円を超える職場もある
  3. ドラッグストアは、調剤薬局よりも年収が高く昇進の幅が広い
  4. 病院薬剤師は、民間病院と国県立病院がある
  5. 民間病院は給料は安いが、国県立病院は公務員で給料が高い

薬局以外で働きたいと考えた時に、1番最初に考えるのは製薬会社などの企業ですね。

製薬会社などの企業に就職すると、MR職や研究職以外にも、治験、臨床開発、マーケティング、薬事申請などの様々な職種があります。また、大手製薬会社の年収モデルは、30歳でも800万円、40歳で1千万円を超えるほど高給職です。

製薬会社などの一般企業は、リスクもあるけれどもキャリア志向が強い薬剤師に向いていますね。

他にも、薬局以外の就職先には、調剤がない製薬会社、病院、医療メーカー、健康食品もあります。現在の仕事に満足できないならば、1度転職して働き方を変えるのもありですね。国家資格保有者である薬剤師は、いつでも薬局に戻れるため過度に心配する必要はありません

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