転職市場で評価されるスキルは？｜年収が増える能力や経験は？

転職する事で年収を大きく増やしたいと考える薬剤師は多いですよね。しかしながら、具体的にどんなスキルを積めば、年収が増えるのか理解してる人は少ないです。私たち薬剤師が、転職市場で評価されるスキルは何があるのでしょうか？

調剤経験や資格などの専門スキルは、転職市場では評価されません。

なぜならば、調剤経験や専門スキルは、人工知能の普及や調剤技師の導入で相対価値が低くなるからです。転職市場で最も評価されるのは、コミュニュケーション能力やマネジメント能力です。コミュニュケーション能力が高い人材は、管理薬剤師に昇進しやすいですね。

そして、転職市場で年収を増やす最も確実な方法は、管理薬剤師になる事です。

かかりつけ薬剤師の要件である「認定薬剤師資格」が、重視されると考える人も多いですよね。しかしながら、現時点では一時的に需要が高くても、今後も高い可能性は低いです。なぜならば、認定薬剤師は誰でも取得できる資格だからです。

また、診療報酬改定が変更されたら、大きく変わる可能性もありますね。

ここでは、薬剤師の転職市場で評価されるスキルを紹介します。また、これからの薬剤師で求められることや年収を増やす方法も紹介します。資格の勉強をするよりも、面接対策や人間味がある志望動機を考えた方が、給料が高い薬局やドラッグストアに就職できます。

薬剤師の転職に有利なスキルは何があるの…

転職で成功するために、どんなスキルを身につければ良いか悩む薬剤師は多いです。

Aさん）もっと勉強が必要だと危機感がある…

現在調剤薬局で働き、2年半くらいになりますが、薬剤師としてスキルアップしたいと考えて病院薬剤師として転職したい気持ちがあります。調剤薬局・病院薬剤師の役割が違ったり、それぞれに求められるスキルがあると思います。

大まかにいうと、調剤薬局から病院薬剤師として転職する際に「もっと勉強が必要なのではないか？」と自分自身、危機感を持っています。病院薬剤師に転職する為に、最低限持っていなければいけない知識などもあれば教えて欲しいです。宜しくお願いいたします。

参考：yahoo知恵袋

真面目な薬剤師ほど、もっと勉強しなきゃと焦る人は多いですよね。

国家資格に合格できた薬学知識があれば、私たちはどの現場でも通用するスキルがあります。基礎がしっかりしていれば、あとは現場で経験を積めば必ず習得できますね。実は転職で重視されるのは、コミュニュケーション能力やマネジメントスキルです。

Bさん）認定薬剤師を取得して転職対策したい…

薬剤師の認定制度について質問です。今後のために認定制度を利用し勉強しようと思っているのですが、日本薬剤師研修センターの実施する認定薬剤師と日本薬剤師会のＪＰＡＬＳどちらにするか悩んでいます。学習内容や、薬剤師内でのそれぞれの認定の評価、認定をとるにおいてかかる金額（とくにＪＰＡＬＳのコンテンツ利用料）について教えていただきたいです。

当方、育児休暇中で今後の薬剤師としてのキャリアアップや転職に対して、対策を立てたいと思っています。病院薬剤師として9年ほど働いています。よろしくおねがいします。

参考：Yahoo知恵袋

認定薬剤師の資格を取得する人が増えています。その理由は、２０１６年の診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師」の必要要件になったからです。しかしながら、認定薬剤師の資格を取るだけでは、キャリアアップに繋がることはありません。

なぜならば、一時的に需要が増してるだけで、お金さえ払えば誰でも資格を取れるからです。キャリアアップを目指すならば、転職市場で需要が高いスキルを身につける必要がありますね。

Cさん）スキルを付けるには何を学べば良いのか…

薬剤師一年目です仕事が投薬のみしか出来ず、他の従業員は残業して業務をしているのに私は定刻より1時間早く来させられ、休憩時間は短縮しているのに薬歴を書かせてもらえずタワーを作り上げ毎度上司に指摘させられています。同期は配達や施設の鑑査など仕事の範囲を広げています。それに比べて私は範囲が狭く、許可がない限り緊急なヘルプが必要なことでさえも手を出すなと言われて正直頭にきています。

誰も信用できません。正直はやくスキルを稼いで転職したいです。スキルを稼ぐためにどういうことを学ぶのがおすすめでしょうか？

参考：Yahoo知恵袋

薬剤師１年目で重要なことは、しっかりと投薬の経験を積むことですね。

調剤経験さえ積めば、どこの現場でも通用するからです。プラスアルファで何か学びたいのであれば、コミュニュケーション能力やマネジメントスキルを学びましょう。上司や同僚との関係を適切に築くのも、薬剤師の能力のひとつです。

では、具体的にはどのようなスキルが転職市場で評価されるのでしょうか？

転職市場で有利なスキル、これから重視される能力は？

転職市場で有利なスキルや経験を紹介します。

その１：転職に有利に働くスキルは「管理薬剤師」？

参考：薬剤師の転職市場に異変！今後評価される市場価値とは

転職に最も有利なスキルは、「管理薬剤師」の経験です。その次に重要されるのは「認定薬剤師資格」、地域医療で需要が増している「在宅経験」、４番目に「コミュニュケーションスキル」がランクインしていますね。

認定薬剤師資格は、一時的に転職市場で需要が高騰してるだけの可能性が高いです。なぜならば、２０１６年の診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師」の必要要件になったからです。２０１８年には、全国で半数の薬局が「かかりつけ薬剤師」の指導料を算定しています。

かかりつけ薬剤師が当たり前になれば、認定薬剤師の重要性も低下しますね。なぜならば、認定薬剤師資格は、お金を払えば誰でも取得できる資格だからです。

また、意外だけれども、調剤経験は１１.８％と転職市場で需要視されてません。

その理由は、調剤経験があることを前提にしているからです。また、将来的に調剤業務は人工知能や調剤技師に置き換わる事が想定されています。変化が進む薬剤師業界で、今後も間違いなく必要とされるスキルは、管理薬剤師やコミュニュケーション能力です。

その２：今後最も重要なスキルは「コミュニュケーション」？

参考：薬剤師の転職市場に異変！今後評価される市場価値とは

これからの薬剤師に最も重要なスキルは、コミュニュケーション能力です。「マネジメントスキルや調剤経験や資格などの知識じゃなくて、なんでコミュニュケーションが１番なの？』て思う人もいますよね。

薬剤師などの専門職でも、１番重要なのは地域の患者さんの声を聞く事です。調剤経験や薬学知識に関しては、一定の水準を満たせば差がないと経営者は考えています。また、近い将来には人工知能や調剤技師に代わるため、相対価値は下がる一方ですね。

難関試験や資格ばかり勉強していた医師や薬剤師は、コミュニュケーション能力が低い人も多いです。患者さんの声をしっかりと聞き、現場の人間関係を円滑にできる人材は、それだけで経営者から重宝されますね。その結果、管理薬剤師へ昇進していきます。

コミュニュケーションが最重要視されるのは、ITエンジニアなどの技術職でも同様です。

その３：対物業務から対人業務へシフトしている？

参考：患者のための薬局ビジョン-厚生労働省

これからの薬剤師が最も重視されるのは、患者との対人能力です。

なぜならば、人工知能が普及する事で、薬剤師から調剤業務が完全に切り離されるからです。医療先進国のアメリカでは、すでに調剤業務が切り離されています。調剤業務がなくなる事で、対物業務から対人業務へ移行します。

（参考：米国薬剤師は年収１３７５万円｜日本とアメリカの違い３つは？）

人工知能が中心になる社会を見込み、すでに厚生労働省は薬剤師の役割を定義しています。

対人業務が重視される薬剤師業界では、これまで以上にコミュニュケーション能力が重視されますね。調剤業務や資格に依存する人は、近い将来に人工知能に仕事を奪われる可能性が高いです（参考：薬剤師がAIに仕事を奪われる確率は１％｜調剤の９２％は消滅？）

転職市場の求められるスキルは、業界動向を意識する必要がありますね。調剤経験や資格をアピールするよりも、面接対策や人間味がある志望動機を考えた方が、優良企業に採用されやすいですね。

それでは、私たち薬剤師はどうすれば高収入で転職できるでしょうか？

高収入で薬剤師の転職に成功する方法は？

薬剤師の転職に成功する方法を紹介します。

方法１：年収が高い大手ドラッグストアで働く

年収を増やす１番簡単な方法は、大手ドラッグスアに就職する事です。

大手ドラッグストアは、薬剤師手当月８〜１２万円支給される上に、時間外や夜勤割増賃金が支払われます。そのため、経験が浅い薬剤師でも年収５００万円を稼げます。業界大手のウエルシアに就職すると、初年度でも年収は５１７万円もありますね。

大手ドラッグストアは、賞与額を公開してるため安心して入社できます。

ドラッグストアは、店舗数が急拡大してるため常に薬剤師が足りてません。そのため、求人募集に応募すれば誰でも面接に合格できます。

ただし、ドラッグストアのデメリットは、拘束時間が長く仕事が忙しい事です。また、初年度から給料が高い分昇給額も限られます。ドラッグストアで順調に昇給するには、管理薬剤師、店舗責任者、エリアマネージャーへと昇進する必要があります。

参考：ドラッグストアの年収は６００万円｜デメリットや向いている人は？

方法２：薬剤師の数が少ない地域で働く

薬剤師が少ない地域で働く方が、月給や賞与額は高いですね。薬局によっては、別途地域手当を支給してくれる職場もあります。

薬剤師が少ない地域ほど、薬剤師の待遇は厚いです。なぜならば、薬剤師が辞めたら運営できないため、給与や福利厚生を手厚くするしかないからです。薬剤師の数が多い都市では、代わりの人材がすぐに見つかりますね。そうなると、薬剤師の労働条件も悪くなります。

薬剤師が少ない地域では、年収８００万円以上で募集する求人もあります。また、同じ県内でも都市部を少し離れるだけでも違います。例えば、福岡市内の調剤薬局では年収５００万円、市内から少し外れた地域に行くと年収８００万円で募集してます。

住む場所を変えるだけで、簡単に労働条件や年収を増やせるのは薬剤師の特権です。薬剤師が余っている都市部よりも、高齢化が進む地域社会に貢献した方が私たちの給与も増えます。

参考：地方に行くと年収は８００万円？｜地方ほど高給になる理由は？

方法３：転職サイトやエージェントを利用する

薬剤師専門の大手転職サイトを利用する事で、質が高い優良案件を紹介してくれます。

転職エージェントの最大のメリットは、希望条件や適性をヒアリングした上で、求人をスクリーニングしてくれる事です。「年収５００万円以上の求人」「年間賞与が１００万円以上の職場」「残業がない調剤薬局」など、条件に応じて紹介してくれます。

面談日や給与交渉もしてくれるため、自分で求人を探すよりも楽に転職できます。

まとめ：転職市場で評価されるスキルは？

調剤経験や資格などの専門スキルは、転職市場では評価されないですね。なぜならば、調剤経験や専門スキルは、人工知能の普及や調剤技師の導入で相対価値が低くなるからです。転職市場で最も評価されるのは、コミュニュケーション能力やマネジメント能力です。コミュニュケーション能力が高い人材は、管理薬剤師に昇進しやすいですね。

そして、転職市場で年収を増やす最も確実な方法は、管理薬剤師になる事です。

かかりつけ薬剤師の要件である「認定薬剤師資格」が、重視されると考える人も多いですよね。しかしながら、現時点では一時的に需要が高くても、今後も高い可能性は低いです。なぜならば、認定薬剤師は誰でも取得できる資格だからです。

また、診療報酬改定が変更されたら、大きく変わる可能性もありますね。資格の勉強をするよりも、面接対策や人間味がある志望動機を考えた方が、給料が高い薬局やドラッグストアに就職できる可能性は高いです。