認定資格や専門資格を取得し転職する事で、年収を大きく増やしたいと考える薬剤師は多いですよね。しかしながら、資格を取得すれば具体的にいくら給料が増えるのか知る人は少ないです。私たしたち薬剤師が資格を取れば、転職市場ではどれくらい評価されるのでしょうか?
- 「認定や専門資格を取れば、転職市場でどれくらい評価されるのか…」
- 「資格取得すれば、給料が高い薬局に確実に転職できるよね…」
- 「これからの転職市場で、最も評価されるスキルや経験はなに…」
結論から伝えると、認定資格や専門資格を取得しても市場価値は変わりません。
なぜならば、私たち薬剤師が資格取得しても、調剤薬局の経営や売上に影響を与えないからです。売上が変わらない中で手当を厚くすれば、他の薬剤師の給料を下げる事になります。時間とお金を費やせば誰でも取得できる資格に、それだけの価値はないですよね。
少額だけれども、資格手当を支給する調剤薬局や病院もあります。ただし、支給額は2千〜1万円と少ない上に割合も少ないです。例えば、薬剤師専門の転職サイト「ファルマスタッフ」では、薬資格手当を支給すると求人票に記載してるのは7件だけですね。
現実的に私たちが転職で給料を増やすには、管理薬剤師を目指す必要があります。そして、そのためにはコミュニュケーション能力が磨く必要がありますね。
ここでは、薬剤師が認定資格を取得するといくら給料が増えるのか紹介します。また、資格取得しても給料が増えない理由は、これからの薬剤師に求められるスキルや経験を紹介します。コミュニュケーション能力を磨く事が年収を増やす1番の近道です。
- 認定資格を取得すると、給料はいくら増えるのか?
- 資格を取得で給料が増えない理由、求められるスキルは?
- 資格取得しなくても、高収入を目指す方法は?
記事の内容を簡単に知りたい
資格を取れば本当に転職市場で評価されるのか…
認定資格や専門資格の市場価値を知らず、取得に悩む薬剤師は多いですね。
Aさん)認定や専門資格を取れば年収は増えるのか…
薬剤師について認定薬剤師と専門薬剤師の違いが分かりません。ただの薬剤師と認定薬剤師と専門薬剤師とでは、年収の違いはどれほどありますか??また、専門薬剤師や認定薬剤師のなかでも分野において給料額は異なりますか??例えば、がん専門薬剤師と感染症専門薬剤師などにおいて、また、薬局薬剤師なら取得する認定薬剤師の分野は決まっているのですか??
参考:Yahoo知恵袋
担当直入に言うと、認定資格も専門資格も給料には全く反映されません。
ただし、1〜2%の調剤薬局や病院では、少額だけれども資格手当を支給しています。認定や専門薬剤師は、基本的には時間とお金を掛ければ誰でも取得できます。この資格があるからと業務範囲が広がるわけでも、給与が増える訳でもありません。
漢字検定を持っていても、採用試験で評価されないのと同じです。
Bさん)育児休業中に役立つ資格を取得したい…
薬剤師です。育児休業中に仕事で役立つ資格を取りたいと思っています。栄養情報担当者(NR)もいいかなぁとおもいましたが、この手の類の資格は、国家資格ではないし、他の企業が認定している、サプリメントなど、NRと同じような資格もあります。一体どこでとればいいのでしょうか??認知度が高いのはNRでしょうか。
NRですと、資格を取った後更新していくのは相当大変でしょうか?なんでも結構です、何かご存知の方教えてください。またこのほかに薬剤師として持っていて有用な資格があれば教えて下さい。よろしくお願いします。ケアマネージャー等もいいですよね。。
参考:教えて!goo
転職やキャリアに有用な資格は、薬剤師の国家資格以外では特にないのが現実です。
休業期間中も資格の勉強していたと言うと、面接官に好印象を与えられますね。しかしながら、資格取得が採用や年収に換算されることはありません。転職市場で評価されるスキルは、コミュニュケーション能力とこれまでの実績だけです。
資格取得の勉強自体は大切な事だが、必要以上に期待しない方が良いですね。
Cさん)どの資格をとればキャリアアップに繋がるのか…
薬剤師の認定制度について質問です。今後のために認定制度を利用し勉強しようと思っているのですが、日本薬剤師研修センターの実施する認定薬剤師と日本薬剤師会のJPALSどちらにするか悩んでいます。学習内容や、薬剤師内でのそれぞれの認定の評価、認定をとるにおいてかかる金額(とくにJPALSのコンテンツ利用料)について教えていただきたいです。
当方、育児休暇中で今後の薬剤師としてのキャリアアップや転職に対して、対策を立てたいと思っています。病院薬剤師として9年ほど働いています。よろしくおねがいします。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師認定資格はキャリアアップには向きません。なぜならば、勉強会に参加すれば誰でも取得できる資格だからです。資格取得に力を入れるよりも、マネジメント能力や職場の人間関係をまとめる能力の方が重要視されます。
でも、本当に認定資格は取得しても意味ないのでしょうか?認定資格や専門資格の市場価値は、転職市場ではどれくらいあるでしょうか?
転職市場の認定資格や専門資格の市場価値は?
薬剤師が認定資格と取ると、どれくらい給料が増えるのでしょうか。
その1:認定資格を取ると「いくら給料」が増える?
- ファルマスタッフの全求人数:60,448件
- 認定薬剤師資格支援がある求人数:16,651件
- 資格手当を支給する求人数:7件
- 資格手当の金額:2,000〜10,000円
薬剤師の転職サイトを見ると、認定薬剤師になると資格手当が付くとあります。
しかしながら、実際には資格手当を支給する会社は少ない事が分かります。薬剤師専門の転職サイトのファルマスタッフは求人数が6万件、認定薬剤師の資格支援するのは16,651件だけです。その中で、資格手当を支給すると求人票に記載してるのは7件だけです。
つまりは、資格取得のサポートは最低限するけども、給与には還元しないという事です。
また、資格手当を支給すると記載する企業も、支給額は月2千〜1万円だけです。ドラッグストアの薬剤師手当10万円とは、扱いが大きく違う事が分かりますね(参考:薬剤師が貰える手当の相場は?|夜勤や地域手当の適正値は?)。
では、なぜ認定資格や専門資格を重視する薬局は少ないのでしょうか?
その2:資格取得しても「給料が増えない」理由は?
- 認定資格や専門資格を習得しても、薬局の売上は増えない
- 国家資格があれば、十分に専門知識がある事をすでに証明してる
- 認定資格も専門資格も、時間とお金を出せば誰でも取得できる
- 人工知能が普及する事で、専門知識の知識量の相対価値は下がる
- 認定資格など資格手当を支給するのは、全体の1%未満
- 資格よりコミュニュケーション能力が高い人材が重視される
給料が増えない最大の理由は、資格取得しても店舗の売上が変わらないからです。
売上が増えない中で、薬剤師に資格手当を支払っていたら利益を圧迫しますね。認定資格を取得した薬剤師に給料を支払うには、取得してない薬剤師の給料を減らす必要があります。薬剤師の転職市場では、国家資格があれば薬剤師に必要な専門知識はあると判断されています。
また、認定資格や専門資格は、お金を出せば誰でも取得できる資格だからです。
ただし、認定資格に限定すれば「かかりつけ薬剤師」の必須要件になり、一時的に需要が増しています。しかし、かかりつけ指導料で加算されるのは70点だけです。また、いつ改訂されるかも分かりません。現時点の転職市場では、かかりつけ薬剤師は優遇されていません。
では、転職市場ではどのようなスキルが評価されるのでしょうか?
その3:管理薬剤師の年収は「100〜200万円」高い?
転職市場で最も評価されるスキルは、コミュニュケーション能力です。実は、認定資格はあまり重要視されていない事が分かりますね。
私たち薬剤師が確実に年収を増やす方法は、管理薬剤師になる事です。転職市場では、管理薬剤師の年収は100〜200万円ほど高いです。そして、管理薬剤師になれる人材は、コミュニュケーション能力が高いと判断された薬剤師です。
コミュニュケーションが高いとは、具体的には患者さん声をしっかり聞く事ができ、現場の人間関係を円滑にできる人材です。この能力が高い薬剤師は、薬局経営者から重宝されますね。難関な受験や国家資格を勉強してきた薬剤師は、コミュニュケーションが苦手な人は多いです。
では、私たち薬剤師が高収入で転職するには、具体的には何をすれば良いのでしょうか?
資格取得しなくても、高収入を目指す方法は?
資格を取得しなくても、年収を増やす方法を紹介します。
方法1:薬剤師専門の「エージェント」に相談する
- 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスを得られる
- 第三者に相談する事で、将来のキャリアを明確にできる
- 相談を聞いて貰った上で、具体的な求人を掲示してくれる
- 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングしてくれる
- 最適な職場を選ぶ事で、年収100〜200万円増やせる
将来のキャリアが明確に定まらない人は、コンサルタントに相談しましょう。
キャリアが不明確だと、具体的に何を勉強すれば良いかも分からないからです。とりあえず将来のためにと、認定薬剤師やケアマネージャーを取得しても意味がありません。第三者に相談する事で、客観的なアドバイスを貰う事ができます。
また、薬剤師専門のコンサルタントに相談する事で、適切に求人をスクリーニングしてくれます。例えば、「サービス残業がない職場」「管理薬剤師を目指せる職場」「年収500万円以上の薬局」など、候補を絞って具体的に求人を紹介してくれます。
自分に最適な職場を選択する事で、年収100〜200万円増やすのは難しくありません。
方法2:「調剤経験」を幅広く積み管理薬剤師を目指す
- 対応できる診療科目を増やし、現場で幅広く調剤経験を積む
- 調剤経験を積みながら、管理薬剤師を目指す
- 現場をマネジメントできる人材は、民間企業で需要が高い
- 調剤薬局でも管理薬剤師になると、年収600〜700万円になる
- ドラッグストアで、店舗責任者になると年収は700万円以上
- 管理薬剤師になると、製薬会社からも需要が高い
薬剤師としてキャリアアップするには、調剤経験を積むことが1番大切です。
できれば、総合病院の近くの調剤薬局か、もしくは大手調剤薬局に勤務する方が良いですね。大手調剤薬局ならば、転職しなくても職場移動する事で広く経験を積めます。そして、調剤経験を積むのと同時に、管理薬剤師を目指しましょう。
管理薬剤師を目指す過程で、現場で必要なスキルが何かを学べるからです。
管理薬剤師として役職を得られば、薬局やドラッグストアなどどの現場でも重宝されます。その後は、支店長やエリアマネージャーにも昇進できます。また、管理薬剤師の役職を貰えると、その店舗の最高額の給与を得られますね。
都内の薬局であれば年収は600万円、地方の年収が高い地域なら700〜900万円、ドラッグストアでも年収700万円以上を貰えます。また、調剤経験がある上に現場をマネジメントできる人材は、製薬会社からも需要が高いですね。
方法3:「対人能力」を磨いて地域医療に活かす
- 調剤業務がなくなり、対人業務の重度度が増す
- 高齢化が進む社会で、地域に貢献できる医療を目指す
- 高齢化社会で老人が増え、地方は在宅医療が中心になる
- 調剤業務は第五世代に移行し、薬剤師の役割は増える
- 薬剤師が少ない地域ほど、需要が高く地域社会に貢献できる
- 薬剤師が少ない地方ほど、薬剤師の給料は高い
- 奈良県の平均年収は777万円、静岡県は684万円もある
厚生労働省は「かかりつけ薬局・薬剤師」という制度を進めています。かかりつけ薬局では、調剤経験ではなく、地域社会に密着した対人能力が求められますね。
私たちは処方通りに薬剤を調合するだけでなく、医療が行き届かない地域でいかに自分が貢献できるか考える必要があります。これからは、高齢化社会で老人が増え在宅医療が中心になっていきますね。
自ら患者のために動ける薬剤師ではなければ、生き残るのは難しいですよね。日本薬剤師会が公表する「薬剤師の将来ビジョン」によると、調剤業務は第四世代から第五世代に移行しています。医療の高度化が進み、私たち薬剤師の役割はますます増えていますね。
幸いにも現状は、地方に行くほど薬剤師の数は少ないです。今は働く場所を変えるだけで、私たち薬剤師の年収が増える恵まれた時代でもあります。国家資格を活かして、どうしたら地域社会に貢献できるのかを考えましょう。
参考:地方に行くと年収は800万円?|地方ほど高給になる理由は?
まとめ:資格取得しても転職で評価されない理由は?
- 認定資格や専門資格を習得しても、薬局の売上は増えない
- 国家資格があれば、十分に専門知識がある事をすでに証明してる
- 認定資格も専門資格も、時間とお金を出せば誰でも取得できる
- 人工知能が普及する事で、専門知識の知識量の相対価値は下がる
- 認定資格など資格手当を支給するのは、全体の1%未満
- 資格よりコミュニュケーション能力が高い人材が重視される
認定資格や専門資格を取得しても市場価値は変わらないですね。なぜならば、私たち薬剤師が資格取得しても、調剤薬局の経営や売上に影響を与えないからです。売上が変わらない中で手当を厚くすれば、他の薬剤師の給料を下げる事になります。
時間とお金を費やせば誰でも取得できる資格に、それだけの価値はないですよね。
少額だけれども、資格手当を支給する調剤薬局や病院もあります。ただし、支給額は2千〜1万円と少ない上に割合も少ないです。例えば、薬剤師専門の転職サイト「ファルマスタッフ」では、薬資格手当を支給すると求人票に記載してるのは7件だけですね。
現実的に私たちが転職で給料を増やすには、管理薬剤師を目指す必要があります。そして、そのためにはコミュニュケーション能力が磨く必要がありますね。コミュニュケーション能力を磨く事が年収を増やす1番の近道です。
コメントを残す