社会保険などの福利厚生は、正社員だけの特権だと考える人は多いです。しかしながら、実は派遣薬剤師でも正社員と同等の社会保障や福利厚生を受けられます。では、派遣薬剤師でも社会保障を受けるには、どんな条件を満たせば良いのでしょうか?また、福利厚生が充実した派遣会社はどこでしょうか?
- 「どこの派遣会社を利用すれば、充実した福利厚生を受けられるの…」
- 「派遣薬剤師でも本当に、社会保障や社会保険を利用できるのか…」
- 「派遣薬剤師が利用できる福利厚生は、具体的に何があるのか…」
派遣薬剤師でも、実は正社員と同レベルの福利厚生を受けられます。
非正規が全労働者の4割を占め増加傾向にあるため、派遣社員の法整備が進んでいるからです。法整備に合わせて、社会保障や社会保険を完備する派遣会社が増えています。派遣会社次第では、就業先の正社員よりも手厚い福利厚生を受ける派遣薬剤師も少なくありません。
例えば、薬キャリを利用すれば、就労3ヶ月で育休休暇を取得できます。また、政府が支給する「出産育児一時金(42万円)」以外に、別途9万円を支給してくれます。完全免許制度で供給が限られる薬剤師は、実は短期雇用の派遣薬剤師と相性が良いですね。
ここでは、福利厚生が充実したお勧めの派遣会社を3社紹介します。また、派遣薬剤師が受けられる全ての福利厚生の内容と適用条件を紹介します。雇用の不安定さ確かにあるけれども、時短労働や高時給を理由にあえて派遣を選ぶ若い薬剤師が増えているのも事実です。
- 福利厚生が充実した、薬剤師専門の派遣会社3選は?
- 薬剤師が受けられる、福利厚生や社会保障の一覧は?
- 正社員から、派遣薬剤師を目指すメリットは?
記事の内容を簡単に知りたい
【おすすめ3社】福利厚生が充実してる派遣会社3社は?
福利厚生が充実してる薬剤師専門の派遣会社を紹介します。
1位:高時給が多く社会保障完備の「ファルマスタッフ」
求人数 |
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デメリット |
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特徴 |
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向いてる薬剤師 |
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事業所 |
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公式サイト | 薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」 |
「ファルマスタッフ」の最大の特徴は、正社員並みに社会保障や福利厚生が受けられる事です。また、社内研修やキャリアアップ制度が充実し、派遣薬剤師でも認定薬剤師の資格を取得できます。また、全国に12拠点もある唯一の薬剤師専門の派遣会社で、高単価の派遣やパート求人の割合が高いのも特徴です。
非正規雇用の薬剤師の平均時給は2,196円だが、時給2,500円以上の求人は全体の42%を占めます。また、時給3千円以上でも20%あり、現実的に3千円以上で働くのが難しくないです。
しかしながら、ファルマスタッフにもデメリットがありますね。
ひとつは、地域毎に担当者の質のバラツキが大きい事です。親切な対応で良かったと答える人がいる一方で、不誠実でガッカリしたと回答する利用者も多いです。また、電話やメールのレスポンスは遅く、良い意味でも悪い意味でもガツガツしていません。
参考:ファルマタッフの評価|レスポンスは遅いが高単価の派遣が多い
2位:育児を両立したいママ薬剤師向け「薬キャリ」
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向いてる薬剤師 |
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公式サイト | 薬キャリ |
「薬キャリ」の最大の特徴は、有給や産休育休など福利厚生が充実している事です。派遣社員が育休を取得するには1年必要だが、薬キャリに派遣登録すると就労3ヶ月で取得できます。また、政府が支給する「出産育児一時金」42万円以外にも、独自で9万円を給付してくれます。
ママ薬剤師向けの求人を多く扱う上に、スピーディな求人紹介も得意です。薬キャリを利用して、最短1週間で次の就職先を決める人もいます。
しかしながら、薬キャリにもデメリットがありますね。
ひとつは、コンサルタントの面談は基本行わず、電話やメール対応しかない事です。そのため、担当者と意思を共有し、じっくり求人を見極めながら派遣先を探したい人には向いてません。また、拠点は東京や大阪にしかなく、サポートが手薄な地方だと質が悪い求人を紹介される事もあります。
参考:薬キャリの評価と口コミ|ママ薬剤師に強く最短1ヶ月で転職
3位:最低時給2800円を保証する「ファルメイト」
求人数 |
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デメリット |
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向いている薬剤師 |
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事業所 |
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公式サイト | 派遣薬剤師の求人はファル・メイト |
ファルメイトの最大の特徴は、最低時給2800円+交通費全額保証している事です。派遣・パートの全国平均が2,196円しかない中で、最低時給の保証は有難いですよね。また、働き方は派遣でも、固定年収で正社員と同等の福利厚生を受けられる「エキスパート制度」もあります。
しかしながら、ファルメイトにはデメリットもありますね。
ひとつは、会社規模が小さく求人数が多くない事です。正社員の求人数で比較すると、派遣会社最大手ファルマスタッフの6分の1以下です。また、本社がある関西圏に求人が集中してる上に、最低時給を保証しているエリアも関東と関西に限られます。そのため、地方に就職したい薬剤師は避けた方が良いですね。
参考:ファルメイトの評価と口コミ|時給2800円保証だが関西に集中
以上のように、社会保障が充実してる派遣会社が増えています。しかしながら、本当に派遣薬剤師でも、正社員と同等の福利厚生を受けられるのでしょうか?
派遣薬剤師でも、正社員同等の福利厚生が受けられる?
意外と知られない事実だが、派遣薬剤師でも正社員と同等の福利厚生を受けられます。
その1:「非正規4割」で派遣社員の待遇が向上してる?
参考:非正規雇用、ついに4割に
健康保険や厚生年金などの社会保険は、正社員だけの特権のように思われていますね。
しかしながら、派遣社員でも正社員と同等の福利厚生や社会保障を受けられます。2015年の派遣法改正で、派遣社員の社会保険の加入状況を派遣先に通知する事が義務付けられました。この法改正により、実質的に派遣社員にも社会保険の加入が暗に推奨されています。
派遣社員の法整備が進んでいる理由は、非正規雇用が全労働者の4割を超えるからです。
非正規社員が過半数を占めると、派遣やパートの働き方が一般化しますよね。派遣やパート社員だけ、社会保険や社会保障を受けられないのは社会的に不公平だからです。社会保険に加入できれば、産休や育休、労災保険や失業保険も適用できます。
それでは、私たち薬剤師は、具体的にはどのような社会保障や福利厚生を利用できるでしょうか?
その2:派遣薬剤師が受けられる「福利厚生」の一覧は?
福利厚生 | 内容・条件 |
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社会保険 | 派遣薬剤師も条件を満たせば、派遣会社の社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険)に加入できる。加入条件は次の2つだけ。
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薬剤師賠償責任 | 薬剤師賠償責任とは、薬剤の投与ミスや重大な副作用で最大3億円まで保障を受けられる保険。派遣薬剤師も正社員と同様に、派遣会社が全額負担してくれる。 |
産休育休 | 健康保険に加入してれば、派遣薬剤師も産休を取得できる。派遣会社の育休制度を利用するには、次の3つの条件を満たす必要がある。
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有給休暇 | 有給休暇は「労働基準法39条」で定められ、正社員と同等に取得できる。有給休暇は6ヶ月以上就業すれば最低10日が付与される。その後、継続勤務年数1年ごとに増え、6年半以降は毎年20日が付与される。 |
定期健康診断・予防接種 | 正社員と同様に、派遣会社の規定で健康診断を1年に1回受けられる。インフルエンザなどの予防接種も同様。 |
提携施設・保養所 | 派遣薬剤師も、提携する保険組合の保養施設や優待を受けられる。一般企業以上に優待してる派遣会社もある。 |
福利厚生や社会保険を見れば分かる通り、派遣薬剤師でも正社員とほぼ変わらないですね。
派遣社員が雇用契約を結ぶのは、派遣先ではなく派遣元の派遣会社です。そのため、派遣会社の福利厚生が充実している場合は、就業先の正社員よりも手厚い福利厚生を受けられます。
例えば、薬キャリは最もママ薬剤師に力を入れている派遣会社です。薬キャリを利用すれば、就労3ヶ月で育休を取得できます。また、政府が支給する「出産育児一時金(42万円)」以外に、別途9万円を支給してくれます。派遣会社によっても、福利厚生の中身は違うのが面白いですよね。
派遣薬剤師は給料が高いため、独身でもあえて派遣を選ぶ若い人も増えています。
その3:正社員から薬剤師派遣を目指す「メリット」は?
- 派遣薬剤師は、正社員よりも額面給与が高い
- 派遣で時給3千円なら、月給は48万円になる
- パートより時給が高く、時給3〜4千円の案件も多い
- 定時退社でき、基本的にはサービス残業がない
- 派遣薬剤師でも、正社員と同等の社会保障や福利厚生がある
- 有給休暇の他に、出産や育児有給も取得できる
- 時短労働で効率良く稼げる上に、人間関係のストレスも少ない
派遣で働く最大のメリットは、正社員よりも額面給与が高い事です。
国家資格保有者である薬剤師は、一般職と違い供給が限られる職業ですね。そのため、短期雇用ほど給料は高く、パートの全国平均時給でも2,196円もあります。派遣はパートよりも500円ほど時給が高いです。そのため、薬剤師が少ない地域に行くと、時給3〜4千円の職場も珍しくありません。
派遣社員は、正社員と比較して雇用が不安定だと言われていますよね。
しかしながら、非正規雇用の割合が4割を超え、派遣という働き方も一般化しつつあります。派遣社員でも、正社員と同様に社会保障や産休育休を取れる時代になりました。結婚や出産でキャリアを離れる女性から見たら、実は正社員よりも派遣社員の方が利便性が高い上に給与も良いです。
では、私たち薬剤師は、どのような基準で派遣会社を選べば良いのでしょうか?
【3社の比較結果】福利厚生が充実してる転職サイトは?
転職サイト | 求人量 | 求人質 | 地方 | 育休制度 | 福利厚生 |
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ファルマスタッフ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
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薬キャリ | ○ | ○ | △ | ◎ |
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ファルメイト | △ | ○ | △ | △ |
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福利厚生が受けられる派遣会社で、1番のお勧めはファルマスタッフです。
なぜならば、社会保険や社会保障が完備してる上に、スキルアップなどの社内研修が充実しているからです。派遣薬剤師でも、認定薬剤師の資格を取得できるなどサポートも充実してますね。また、全国に12拠点あり求人数が最も多い上に、求人の質も高く全体的にバランスが良いです。
出産や育児でブランクがある薬剤師、調剤や派遣経験がない薬剤師にも向いています。私たち薬剤師が、派遣会社を利用するメリットは次の通りです。
- 一般に公開していない、優良の非公開求人を紹介してくれる
- 月労働時間や残業代など、直接聞きづらい事を確認してくれる
- 薬剤師免許の強みを活かして、積極的に時給交渉してくれる
- 派遣を入れる薬局は人材不足で、時給200円くらい上げられる
- 高時給や時短労働など、条件に合う求人を探してくれる
- 面接日程やスケジュール調整など、面倒な作業を代行してくれる
まとめ:福利厚生が充実した派遣会社3選は?
- 派遣薬剤師は、正社員よりも額面給与が高い
- 派遣で時給3千円なら、月給は48万円になる
- パートより時給が高く、時給3〜4千円の案件も多い
- 定時退社でき、基本的にはサービス残業がない
- 派遣薬剤師でも、正社員と同等の社会保障や福利厚生がある
- 有給休暇の他に、出産や育児有給も取得できる
- 時短労働で効率良く稼げる上に、人間関係のストレスも少ない
派遣薬剤師でも、実は正社員と同レベルの福利厚生を受けられますね。なぜならば、非正規が全労働者の4割を占め増加傾向にあるため、派遣社員の法整備が進んでいるからです。法整備に合わせて、社会保障や社会保険を完備する派遣会社が増えています。
派遣会社次第では、就業先の正社員よりも手厚い福利厚生を受ける派遣薬剤師も少なくありません。
例えば、薬キャリを利用すれば、就労3ヶ月で育休休暇を取得できます。また、政府が支給する「出産育児一時金(42万円)」以外に、別途9万円を支給してくれます。完全免許制度で供給が限られる薬剤師は、実は短期雇用の派遣薬剤師と相性が良いですね。
雇用の不安定さ確かにあるけれども、時短労働や高時給を理由にあえて派遣を選ぶ若い薬剤師が増えているのも事実ですね。
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