薬剤師転職サイトの仕組みは？｜成功報酬型で無料で利用できる

私たち薬剤師は、転職サイトやエージェントを無料で利用できます。しかしながら、無料で利用できる仕組みは、私たち薬剤師に悪い影響を与える事もあります。では、転職サイトはどのような仕組みで成り立っているのでしょうか？また、私たち薬剤師にどのようなデメリットがあるのでしょうか？

薬剤師専門の転職サイトは、成功報酬型の手数料ビジネスです。

薬剤師を採用する薬局やドラッグストアが手数料を支払うため、私たち薬剤師は全てのサービスを無料で利用できます。転職サイトやエージェントの紹介手数料は、転職後の想定年収の３〜４割が一般的な相場です。成功報酬型なので、私たち薬剤師が転職しなければ手数料は支払われません。

成功報酬型の給与体系は、私たち薬剤師にメリットもデメリットももたらしますね。

責任感がある良質な担当者に当たると、大幅に年収を増やす事にも成功します。その一方で、利己主義に走るコンサルタントに当たると、希望しない条件で強引に転職を勧められます。また、ブラック薬局に就職させられる薬剤師も実際にいます。そのため、転職サイト選びは成功する上で重要な要素を占めます。

利己的な対応が多いと感じたら、転職サイトを変える必要もありますね。

ここでは、無料で利用できる転職サイトやエージェントの仕組みを紹介します。また、私たち薬剤師が転職サイトを利用するメリットやデメリットも紹介します。実績がある大手転職サイトを利用する事で、質が悪い担当者に当たる確率を下げられます。

無料で利用できる「仕組み」と紹介手数料の相場は？

私たち薬剤師が、無料で転職サイトを利用できる理由を紹介します。

その１：無料で利用できる仕組みは「成功報酬型」？

参考：【転職エージェントとは】初心者に向けて魅力や利用した方がいい人を解説

私たち薬剤師は、無料で転職サイトやエージェントを利用できます。

無料で利用できる理由は、成功報酬型のビジネスモデルだからです。調剤薬局やドラッグストアは、転職サイトに人材募集の依頼を出し求人情報を提供します。転職サイトの求人票を見た薬剤師は、転職相談に応じた上で求人を紹介しますね。業界最大手の「リクナビ薬剤師」だと、求人数は６万件を超えます。

私たち薬剤師は、転職サイトの全てのサービスを無料で利用できます。なぜならば、人材を採用する薬局やドラッグストアが報酬を支払うからです。では、人材を採用する企業は、いくら報酬を支払うのでしょうか？

その２：紹介料は想定年収の「３〜４割」が相場？

成功報酬型の紹介料は、転職後の想定年収の３〜４割が相場です。

例えば、薬剤師を募集する企業が、年収５００万円で採用を決めたとします。その場合、薬局やドラッグストアが、転職サイトに支払う紹介料は１５０〜２００万円です。薬剤師が転職しない場合は、転職サイトは１円も報酬を得られません。薬剤師１０人をサポートすれば、売上は１.５〜２千万円になります。

お祝い金を支払う転職サイトは、この紹介料から薬剤師に還元していますね。

成功報酬型のビジネスモデルは、私たち薬剤師にメリットもデメリットももたらします。責任感がある担当者がいる反面、利己主義に走るコンサルタントもいます。利己主義な担当者に当たると、高い確率でブラックに就職します。そのため、転職サイト選びと担当者は、とても重要ですね。

ただし、良い転職サイトを利用すると、大幅に年収を増やせます。

その３：転職サイトを利用して「１００万円」アップ？

前は病院に勤めていましたが、昇給も殆どなく残業代も出ないので引っ越しをきっかけに転職活動を始めました。条件は大手で産休育休の取れる職場です。年収は始めは以前よりは下がらなければ良いかな位に思っていました。登録するとコンサルタントから電話が来て自分の条件を伝え幾つかの薬局を紹介して貰いました。病院も幾つか紹介して貰いましたが、今回は薬局をと考えていたのでお断りしました。

結局面接をしたのが４つの薬局です。一つは大手の調剤併設のドラッグストアーでした。全ての面接で内定を貰いました。そのうち２つは以前の年収より100万高く、驚きました。年収についてはやはり気を使ってしまい自分からは言い出せなかったですが、コンサルタントの方が向こうと最低これだけは欲しいと交渉をしてくれました。

面接なども同行してくれ、此方からあまり突っ込みにくい有給や産休育休のことも聞いてくれました。年収は流石に私の前ではすることなくメ―ルや電話でのやり取りをしてくれていたと思います。結局私が選んだのは大手の調剤併設のドラッグストアーです。残業代は申請などしなくても分単位で勝手に付くし、年収も100万は上がりました。その分大手なので応援に行かされたりハ―ドではありましたが、一年で自分の目標としていた分は稼げたので成功であると思います。

参考：リクナビ薬剤師の評価と口コミ｜コンサルタントの押しが強い？

転職サイトを利用する最大のメリットは、大幅に年収を増やせることですね。

良質な転職サイトと担当者に当たると、必ず現職よりも条件が良い求人を紹介してくれます。特に完全免許制で供給が限られる薬剤師は、好条件で転職する人が多いです。職場を変えるだけで残業がなくなり、年収１００〜２００万円増やす人も多いです。

薬剤師専門の転職サイトは、知名度が高く求人数が多いほど成功する確率が高いです。では、私たち薬剤師が転職サイトを利用するメリットとデメリットは何があるでしょうか？

薬剤師専門サイトを利用する「メリット」とデメリットは？

薬剤師専門の転職サイトを利用するメリットを紹介します。

その１：転職サイトを利用する「メリット」は？

転職サイトを利用する最大の利点は、希望する条件で転職できる事です。

近所の薬局やドラッグストアの求人票に応募するのと違い、６万件を超える案件から自由に応募できます。現職よりも年収１００万円以上高い高額案件も、担当者が間に入りサポートしてくれます。また、私たち雇用される側が質問しにくい、月労働時間や残業代も確認してくれますね。

年収を増やす以外にも、家庭や育児がある薬剤師向けに時短労働の求人も探してくれます。

転職サイトを利用する事によって、希望する条件で転職できます。逆に言うと、希望する条件で転職できないならば、私たち薬剤師が転職サイトを利用する理由はありません。

しかしながら、転職サイトを利用する事によるデメリットもあります。

その２：転職サイトを利用する「デメリット」は？

転職サイトのデメリットは、利己的なキャリアコンサルタントが多い事です。

成功報酬型のビジネスモデルは、キャリアコンサルタントを利己的にさせます。なぜならば、薬剤師を転職させれば高額な報酬を得られるが、成功しないと報酬が支払われなからです。インセンティブ欲しさに、望まない転職先を強引に勧めたり、担当者の都合で求人を選ぶ悪質な人も実際にいます。

転職成功の可否は、良くも悪くもキャリアコンサルタントに左右されますね。だからこそ、私たちは評価や口コミを見て慎重に転職サイトを選ぶ必要がありますね。

その３：転職サイトを「利用するべき」薬剤師は？

私たち薬剤師は、必ずしも転職サイトを利用する必要はありません。

転職サイトが向いてる薬剤師は、大幅に年収を増やしたい、もしくは時短労働を目指す人にお勧めです。なぜならば、転職サイトを利用する事で、豊富な求人から条件に合う求人を選択できるからです。また、キャリアコンサルタントを仲介する事で、自身の実績以上の求人にもアクセスできます。

逆に言うと、希望条件に合う求人が近所にある人は、転職サイトを利用する必要はないですね。なぜならば、転職サイトを仲介する事で、無駄な紹介手数料が発生するからです。

では、私たち薬剤師は、どのような基準で転職サイトを選べば良いのでしょうか？

薬剤師専門の転職サイトは「１８社」もある？

薬剤師専門の転職サイトは１００社以上あり、主要サイトだけでも１８種類もあります。自分に最適な専門サイトを選択するには、次の基準で選ぶと良いですね。

以上の観点で比較すると、候補となる転職サイトは５社程度しかありません。

知名度が高く豊富な求人があるのは、「リクナビ薬剤師」と「マイナビ薬剤師」です。関東や関西の地方都市に就職したい人は、「マイナビ薬剤師」と「ファルマスタッフ」が向いています。また、年収６００万円以上で良質な高額案件ならば、「リクナビ薬剤師」が人気です。

以上を踏まえた上で、薬剤師に人気が高い３社を紹介します。

【おすすめ３社】薬剤師に人気が高い転職サイトは？

薬剤師に人気が高いお勧めの３社を紹介します。

１位：大幅に年収を増やせる「リクナビ薬剤師」

「リクナビ薬剤師」の最大の特徴は、業界最大手の転職サイトである事です。そのため、大手優良から中小企業まで全国に幅広い求人を扱い、大幅に年収を増やす薬剤師が多いです。市民病院からドラッグストアに転職し、１回の転職で年収３２０→６００万円に増やした薬剤師もいます。

しかしながら、リクナビ薬剤師にはデメリットもありますね。

ひとつは頻繁に電話やメールがあり、コンサルタントの押しが強い事です。また、求人量が多いのはメリットだが、希望条件に合わない求人を紹介される事もあります。そのため、適切な求人だけを紹介してもらい、自分のペースでゆっくりと転職したい人には向きません。

参考：リクナビ薬剤師の評価と口コミ｜コンサルタントの押しが強い？

２位：育児を両立したいママ薬剤師に強い「薬キャリ」

「薬キャリ」の最大の特徴は、レスポンスが早く最短１ヶ月で転職できる事です。また、ママ薬剤師向けの求人が多く、仕事と家庭を両立したい女性薬剤師に向いています。派遣が育休休暇を取るのは１年以上の就労が必要だが、薬キャリなら就労３ヶ月で育休を取得でき９万円も支給されます。

ただし、薬キャリにもデメリットがありますね。

ひとつは、コンサルタントの面談は基本行わず、電話やメール対応しかない事です。そのため、担当者と意思を共有し、じっくり求人を見極めながら転職したい人には向いてません。また、拠点は東京や大阪にしかなく、サポートが手薄な地方だと質が悪い求人を紹介される事もあります。

参考：薬キャリの評価と口コミ｜ママ薬剤師に強く最短１ヶ月で転職

３位：交通費３万&お祝い金１０万円の「お仕事ラボ」

「お仕事ラボ」の最大の特徴は、面接に行くだけで一律３万円の交通費を支給してくれる事です。さらには、会員登録で１万円、正社員のお祝い金で１０万円も支給されます。２０１５年に創業し実績が乏しいお仕事ラボは、支援金を給付する事で大手転職サイトに対抗していますね。

しかしながら、お仕事ラボにもデメリットがあります。

ひとつは、全体的に求人数が少なく、リクナビ薬剤師の５分の１以下しかない事です。また、お仕事ラボは全国求人を扱うが、実際に拠点があるのは東京だけです。そのため、地方は良質な案件が少ない事には注意が必要です。また、交通費やお祝い金は予告なく終了するので注意が必要です。

過去の傾向を見ると、再開や終了を繰り返し翌月に突然終了する事もあります。

参考：お仕事ラボの評価と口コミ｜実績に乏しいが交通費３万円を支給

まとめ：無料で利用できる薬剤師転職サイトの仕組みは？

薬剤師専門の転職サイトは、成功報酬型の手数料ビジネスですね。薬剤師を採用する薬局やドラッグストアが手数料を支払うため、私たち薬剤師は全てのサービスを無料で利用できます。転職サイトやエージェントの紹介手数料は、転職後の想定年収の３〜４割が一般的な相場です。成功報酬型なので、私たち薬剤師が転職しなければ手数料は支払われません。

成功報酬型の給与体系は、私たち薬剤師にメリットもデメリットももたらしますね。

責任感がある良質な担当者に当たると、大幅に年収を増やす事にも成功します。その一方で、利己主義に走るコンサルタントに当たると、希望しない条件で強引に転職を勧められます。また、ブラック薬局に就職させられる薬剤師も実際にいます。そのため、転職サイト選びは成功する上で重要な要素を占めます。

利己的な対応が多いと感じたら、転職サイトを変える必要もありますね。実績がある大手転職サイトを利用する事で、質が悪い担当者に当たる確率を下げられます。