雇用形態に関わらず、労働者ならば産休や育休は誰でも取得できます。また、国家資格保有者の薬剤師は、他の職種と比較しても育休制度を取りやすいと言われています。しかしながら、法整備が充実してるからと言って、本当に薬剤師は育休を取りやすいのでしょうか?
- 「派遣社員でも、産休や育休が本当に取れるのか不安がある…」
- 「正社員じゃなくても、薬剤師ならば産休や育休が取れるはず…」
- 「ある派遣会社の求人なら、産休育休がある上に時給は3千円もある…」
他の職種の派遣と比較して、薬剤師は産休や育休が取りやすいのは間違いありません。なぜならば、女性の割合が6割を占める上に、完全免許制で供給に限りがあるからです。誰でもできる事務や肉体労働と比較して、薬剤師は派遣先と交渉しやすいですね。
しかしながら、法整備や会社の制度が充実しても、必ずしも育休を取れる訳ではありません。
派遣先や派遣会社の対応次第では、育休や給付金を貰えないケースもあります。頻繁に会社を休むことが多く派遣先や派遣会社と信頼関係がなければ、雇用関係を維持するのは難しいからです。育休や給付金を全額取得するには、派遣会社の担当者と事前に話し合う必要があります。
また、育休や給付金を取得するには、条件を満たす必要もあります。
例えば、育休の取得条件は、派遣会社に1年以上雇用され、週3日以上出勤する事です。また、「出産育児一時金」と「児童手当」は、全ての労働者が給付されますね。しかしながら、「出産手当金」や「育児休業給付金」を取得するには、社会保険や雇用保険へ加入する必要があります。
もちろん、社会保険や雇用保険の対応は、派遣会社によって対応が異なります。また同じ派遣会社を利用していても、個人の対応次第で異なりますね。そもそも、正しい知識と事前準備がなければ、育休制度を利用できません。
ここでは、派遣薬剤師の産休や育休制度の取得条件、それから給付条件や給付額を紹介します。産休や育休を全て取得するならば、大手派遣会社を利用した方が安心できますね。全ての制度を利用するには、妊娠してからではなく事前に対応する必要があります。
- 派遣薬剤師が産休・育休を取得する条件は?
- 産休や育休の手当一覧や、給付条件や給付額は?
- 産休・育休を利用するなら、大手派遣会社を利用するべき?
記事の内容を簡単に知りたい
薬剤師派遣は、本当に産休や育休を取れるのか…
産休や育休制度を活用できるのか、不安を感じる薬剤師は少なくありません。
Aさん)派遣社員でも産休育休が取れるか不安…
雇用保険、産休育休について。私は今、派遣社員の身です。派遣元Aと派遣元Bからお仕事を依頼され、派遣先Cで働くといった感じです(単発で働いてます)。勤め始めて5年弱経ってます。今まで無知すぎだったこともあり、どうでもいいやと思っていたのですが、もし私が妊娠してしまった場合、産休育休が取れないのかも、と考えた時に不安になったので質問をさせていただきます。
登録型の単発なので休みがかなり多いし時にはA、時にはBからお仕事を受けるので保険に入れない状態みたいです。雇用保険にはいる条件として
- 週に20時間以上
- 31日以上の雇用見込みがある
と知りました。これは両方クリアしてないと入れないのでしょうか?週に20時間は確実に働いておりますが、単発なために入れないのでしょうか? (;_;) あと、産休育休の条件も教えて欲しいです。長文失礼いたしました。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師の単発派遣でも、産休も育休も取得できます。ただし、育休を取得するには1年以上の雇用と、週3日以上の条件を満たす必要があります。また、雇用保険に加入しなければ「出産一時金」、社会保険に加入しなければ「育児給付金」などの条件もあります。
育児休暇で給付金を貰うために、派遣会社に条件を確認しましょう。
Bさん)派遣になれば産休や育休が自由に取れるはず…
今後の働き方について。31才、女、薬剤師。調剤経験約6年。薬局に転職(正社員)して約4ヶ月なのですが、今後の働き方で悩んでます。
- 近々結婚の予定あり。結婚後は年齢のこともあり、早めに子供がほしい
- 子供が出来てからも仕事はやめずに、産休育休などの制度を使って続けたい(経済面とブランクをあまり作りたくないので)
- 産休まで負担がなるべく少ない方法で働きたい
という希望があります。前職は通勤時間が一時間前後(都心の電車通勤)あり、妊娠時の負担を考えて結婚前に転職しました。転職後の職場は年収約480万。人数構成は薬剤師4人(40代2人と30代後半の薬局長と私)、事務2人(たぶん30代)の合計6人。全て女性の職場です。(良い面)
妊娠した時に正社員でこのまま働くことに不安を抱えています。もし自分が結婚妊娠したら周りに負担がかかるし、子育て中の方にも負担がかかり愚痴のターゲットになりそうで…(今は良くしてくれてますが)。例えば入籍を12月~2月頃にしてその後すぐ妊娠→出産…出産時には入社後1年半程度になるので産休育休を取るのに問題ないですが、どうなんでしょう。
最近は正社員より派遣での働き方の方が合ってるのではないかと考えるようになりました。派遣薬剤師として比較的近場で社保加入の目安の週30時間程度働き、産休育休を取る方が働き方として負担が少なさそうで…
色々ありますが、妊娠時の周りへの負担など総合的に考えて今の働き方は正社員より派遣の方が良いのかな…という考えが強くなってきています。客観的に見て感じたことなど、アドバイス頂けたら嬉しいです。
参考:Yahoo知恵袋
結婚や出産を機に派遣を検討する女性薬剤師が増えていますね。最近の派遣会社は、育休など福利厚生を充実させる会社が多いです。しかしながら、法整備が整っているからと、必ずしも制度を利用できるとは限らないですね。
産休や育児休暇で頻繁に休み、何年も出社しない薬剤師を雇い続けるかは企業次第です。制度を受けるためにも、派遣先や派遣会社と信頼関係を作る必要があります。派遣会社に登録する前に、現在の会社の上司にも相談しましょう。
Cさん)派遣は時給3000円で産休や育休も取れる…
薬剤師のパート(派遣社員)について。下の求人を検討しています。 処方箋科目総合処方箋枚数1日平均60~80枚。
応募資格薬剤師免許
*実務経験者給与時給 3,000円〜
*経験・能力を考慮の上、決定いたします就業時間月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 08:30〜17:30
*週30時間程度(時間・曜日応相談)休日【定休日】土曜・日曜・祝日
- 待遇◇医療過誤保険
- ◇社会保険・福利厚生・・・契約内容に準拠し適用されます
- ◇有給休暇・・・契約内容に準拠し付与されます
- ◇産前産後休暇・・・労働基準法の定めによる
- ◇育児休暇・・・適用条件あり
- ◇交通費全額支給
- ◇選択制福利厚生制度(K・POINT)
- ◇優待制度クラブオフ利用可
単純計算すると、週30時間なら額面で月に36万円になります。パートだとここからどれくらい引かれた手取りになるでしょうか?春に結婚するので、子供ができるまではしばらく働こうかと思っているのですが…
婚約者が勤める大学病院の門前薬局で、生活のリズムも合って良いかなと思ったりしています。常勤よりは妊娠した時など退職もしやすいのかなとも思います。甘いでしょうか?枚数が少ない割に時給が高く、何か理由があるのかとも思ったりしますが、アドバイスいただけたら嬉しいです。
参考:Yahoo知恵袋
女性が6割を占める薬剤師は、産休や育休など福利厚生に力をいれる派遣会社が増えています。時給3千円で週30時間勤務、少ない労働にも関わらず年収は432万円も貰えますね。ただし、福利厚生は派遣会社によっても対応が異なります。
産休や育休制度を利用するならば、小規模の派遣会社よりも大手の方が安心です。
では、薬剤師派遣でも本当に産休や育休は取得できるのでしょうか。育休を取得できる条件や、給付額、給付条件を確認した上で、派遣会社を利用したいですね。
薬剤師が利用できる「育休制度一覧」と給付条件は?
2017年より、派遣でも産休や育休の法整備が進んでいます。
その1:派遣薬剤師の産休・育休の「取得条件」は?
- 同じ派遣会社に、1年以上雇用されている
- 産休や育休取得前に、所定労働日数が週3日以上ある
- 育休期間の終了後も、派遣契約が続く見込みがある
2017年に育児・介護休業法改正により、派遣労働者の育児休暇の取得要件が明確化されました。派遣社員でも正社員と同様に育児休暇を取得しやすく、働き続けやすい職場環境の整備が進んでいますね。
ただし、全ての派遣社員が産休と育休できる訳ではありません。
産休に関しては、全ての労働者が取得可能です。ただし、派遣社員の育休に関しては、取得条件があります。派遣会社に登録して1年未満で週3日未満、育休期間終了後も派遣契約の見込みが条件です。特に育休期間終了後も、派遣を続けるかどうかの判断基準は難しいです。
制度的に整っていたとしても、派遣会社や派遣先の都合で育休を取れないケースもあります。では、産休や育休を取得できた場合、どれくらい給与が保証されるのでしょうか?
その2:育休制度一覧と「給付条件」や給付額は?
手当名 | 対象 | 給付額 | 給付条件や給付額 |
---|---|---|---|
出産育児一時金 | ◎ | 42万円 |
|
出産手当金 | △ | 給与2/3 |
|
育児休業給付金 | ○ | 50-67% |
|
児童手当 | ◎ | 月額1.5万 |
|
社会保障の免除 | ◎ | なし |
|
正社員と違い、派遣社員はすべての制度を利用できる訳ではありません。
「出産育児一時金」と「児童手当」それから「社会保障免除」は、雇用に限らず全ての労働者が適用されます。対して、「出産手当金」は派遣会社の社会保険、「育児休業給付金」は雇用保険に加入している必要があります。
社会保険や雇用保険の対応は、登録する派遣会社によって対応が異なります。また、派遣会社の社会保険に入らずに、個別に加入する労働者もいますね。結婚や出産予定がある女性は、派遣会社を利用する際にしっかりと確認しましょう。
また、分からない点があれば随時派遣会社に確認しましょう。
ただし、産休や育休を取得できる法制度があるからと、安心するのは危険ですね。法制度が完備されていても、実際に産休や育休制度を利用できるかは別の問題です。
その3:派遣でも「本当に」産休・育休を取れるのか?
- 妊娠して制服が入らなくなるくらいお腹が大きくなったら退職するという暗黙のルールがあり、みんなそうしていました。一旦退職し、保育園が決まってから、新しい会社を紹介してもらう形でした。
- 産休ではなく契約満了となり、出産後希望があれば再契約という形でした。
- 取得している人はまわりにいませんでした。産休・育休を取る必要がある人はみなさん契約を終わらせていました。
法制度が充実していても、必ずしも産休や育休制度を利用できる訳ではありません。
短期雇用を前提とする派遣は、頻繁に会社を休まれると使い勝手が悪いと判断されるからです。産休や育休制度を利用するには、派遣会社や派遣先から信頼関係があり、継続して働いて欲しいと思われる必要がありますね。
そのため、産休や育休制度に関しては、登録時点で派遣会社とよく話し合う必要があります。
給付金制度は、派遣会社や派遣先が負担する訳ではないですね。大半は、社会保険や健康保険、雇用保険から支払われる給付金です。また、正社員と違い働いていない時間帯に給与も発生しないですね。この前提条件を元に交渉すれば、一方的に契約を解除される事はないです。
特に免許制度で供給が限られる薬剤師は、事務や期間工と違い貴重な人材ですね。また、派遣会社によって、産休や育休制度は大きく異なります。
産休・育休を取るなら、大手派遣会社を利用するべき?
公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
- 雇用保険:1週間の労働時間が20時間以上見込まれるなら加入
- 産休:健康保険に加入すれば、産前6週間、産後8週取得できる
- 育休:健康保険に加入し1年以上勤務してれば、最長2年間取得できる
- 有給:6か月以上勤務したら、1年の継続勤務ごとに所定の日数が付与される
派遣会社で1番のお勧めは、「ファルマスタッフ」です。
ファルマスタッフは、一定の条件を満たせば雇用保険や健康保険に加入できるからです。雇用保険と健康保険に加入すれば、「出産手当金」以外の制度を全て利用できますね。また、産前産後の産休が取得でき、最長で2年間の育休も取得できます。
また、ファルマスタッフは薬剤師の派遣で最大手で60,825件も扱います。そのため、派遣先には産休や育休を積極的に支援する薬局店も多いです。例えば、静岡県のある調剤薬局では、研修や教育制度が充実してる上に時給が3500〜4000円と高いです。
ファルマスタッフは、業界最大手なので安心して利用できます。では、私たち薬剤師が高時給の派遣やパートを探すには、具体的に何をすれば良いのでしょうか?
薬剤師の派遣・パートで高時給の求人の探し方は?
私たち薬剤師が、好条件で派遣やパートで働くにはどうすれば良いのでしょうか。
方法1:福利厚生や研修が充実してる派遣会社を選ぶ
派遣会社 | 求人数 | 有給条件 | 健康保険 | 教育制度 |
---|---|---|---|---|
薬キャリ | 57,673件 | 3ヶ月 | 21,250円 |
|
ファルマスタッフ | 60,737件 | 1年以上 | 24,250円 |
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ヤクジョブ | 95,599件 | 1年以上 | 24,000円 |
|
派遣やパートで働く際には、派遣会社選びが重要になります。
派遣会社を選ぶ際には、福利厚生や教育体制がしっかりしている会社を選ぶべきです。例えば、有給を付与される条件は、薬キャリだと3ヶ月以上の就労だけです。対して、ファルマスタッフやヤクジョブでは、1年間の就労が条件ですね。
また、教育制度がしっかりしている派遣会社の方が良いですね。
派遣会社で最も教育に力を入れてるのは、ファルマスタッフです。入職導入研修をはじめ、キャリア支援研修など、ブランクがある女性薬剤師にも支援を行っています。認定薬剤師の単位取得をサポートし、費用を全額サポートしてくれる派遣会社もあります。
方法2:時給4千円以上の派遣・パートを探す
公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
転職サイトを利用すれば、簡単に高時給の派遣・バイト求人を探せます。
転職サイトで求人検索すると、パートの全国平均2,196円よりも高収入の案件がたくさんありますね。派遣に限って言えば、6割以上の求人が時給3,000円以上です。「ファルマスタッフ」だと時給4000円以上の求人は22件、時給3000円以上は640件も見つかります。
薬剤師が少ない地域だと、平日で時給が4000円を超える求人もあります。
まずは、自分が住んでいる地域で、高時給の案件がないか検索してみましょう。検索条件に都道府県と希望時給を入力すれば簡単に探せますね。また、自分で探すよりも、キャリアコンサルタントに依頼した方が効率良く案件を探せます。
方法3:コンサルタントに高単価の案件を探してもらう
- 公開求人と非公開求人から、高時給の案件を探してくれる
- 派遣やパートどちらが良いか、多角的にアドバイスしてくれる
- 地域内で案件がなくても、交通圏内で求人を探してくれる
- 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングできる
- 条件に納得できなければ、担当者に給与交渉してくれる
- 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスが得られる
派遣やパートの案件を探す際には、コンサルタントに依頼した方が効率良く探せます。
コンサルタントに依頼すると、一般に公開されてない非公開求人からも案件を探してくれます。転職サイトやハローワーク、町の求人情報だけでは限界がありますね。地域内で高時給の案件がなくても、交通圏内で条件に合う求人をリストアップしてくれます。
また、細かく条件を設定できるメリットも大きいです。「〇〇駅から徒歩20分圏内」「時給3500円以上」「週3日労働〜」など、条件に合致する求人を探してくれます。給与条件が合わない場合も、キャリアコンサルタントが給与交渉してくれます。
まとめ:派遣は産休育休が取りやすい?
- 同じ派遣会社に、1年以上雇用されている
- 産休や育休取得前に、所定労働日数が週3日以上ある
- 育休期間の終了後も、派遣契約が続く見込みがある
- 「出産育児一時金」は、誰でも一括42万円取得できる
- 「出産手当金」は、派遣会社の社会保険の加入が必要
- 「育児休業給付金」は、雇用保険の加入が必要
- 「児童手当」は、中学卒業するまで誰でも貰える
他の職種の派遣と比較して、薬剤師は産休や育休が取りやすいのは間違いありません。なぜならば、女性の割合が6割を占める上に、完全免許制で供給に限りがあるからです。誰でもできる事務や肉体労働と比較して、薬剤師は派遣先と交渉しやすいですね。
しかしながら、法整備や会社の制度が充実しても、必ずしも育休を取れる訳ではありません。
派遣先や派遣会社の対応次第では、育休や給付金を貰えないケースもあります。頻繁に会社を休むことが多く派遣先や派遣会社と信頼関係がなければ、雇用関係を維持するのは難しいからです。育休や給付金を全額取得するには、派遣会社の担当者と事前に話し合う必要があります。
また、育休や給付金を取得するには、条件を満たす必要もあります。
例えば、育休の取得条件は、派遣会社に1年以上雇用され、週3日以上出勤する事です。また、「出産育児一時金」と「児童手当」は、全ての労働者が給付されますね。しかしながら、「出産手当金」や「育児休業給付金」を取得するには、社会保険や雇用保険へ加入する必要があります。
もちろん、社会保険や雇用保険の対応は、派遣会社によって対応が異なります。また同じ派遣会社を利用していても、個人の対応次第で異なりますね。そもそも、正しい知識と事前準備がなければ、育休制度を利用できません。
産休や育休を全て取得するならば、大手派遣会社を利用した方が安心できますね。全ての制度を利用するには、妊娠してからではなく事前に対応する必要があります。
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