24時間対応や在宅対応は避けるべき?|背景やデメリットは?

厚生労働省が推奨する「かかりつけ薬剤師・薬局」が進み、24時間や在宅対応の薬局が増えていますね。しかしながら、労働環境の変化に、不満を嘆く薬剤師は少なくありません。私たち薬剤師が、24時間対応や在宅対応を避ける方法はないのでしょうか?

  • 「管理職だけれど、かかりつけ薬剤師の24時間対応が怖い…」
  • 「24時間の電話対応って、完全にブラック確定ですよね…」
  • 「24時間や365日に対応しても、報酬は1円も増えない…」

私たち薬剤師が、現時点で24時間対応するメリットはありません。

なぜならば、人材不足の地方で24時間対応を行えば、薬剤師の負担が増します人材不足の薬局では、日勤勤労者に携帯電話を持たせて対応させています。いつ問い合わせの電話が鳴るか分からず、常にストレスに晒される薬剤師も少なくありません。

また、現状では薬剤師が24時間に対応しても、適切な報酬を受け取れていません

24時間対応の仕方を見る事で、ブラックな薬局とそうでない薬局がはっきりと別れますね。こうした現状を考えると、私たち薬剤師は24時間対応がない職場で働くべきだと思います。

ここでは、薬剤師が24時間対応や在宅対応を求められる背景を紹介します。また、24時間対応や在宅対応のデメリットや避け方も紹介します。ブラック薬局を避ければ、不当な労働環境で対応させられる事はないですね

24時間対応を避ける方法は...
  1. 24時間・在宅対応が求められる背景やデメリットは?
  2. 24時間対応を避けるには、夜勤バイトを募集する薬局で働く?
  3. 24時間対応を避けて、高収入を稼ぐ方法は?

薬剤師の24時間対応て、完全にブラックだよね…

厚生労働省が進める「かかりつけ薬剤師・薬局」では、24時間対応や在宅対応が推奨されています。こうした大きな労働環境の変化に、不満を嘆く薬剤師は少なくありません

Aさん)かかりつけ薬剤師の24時間対応が怖い…

かかりつけ薬剤師の24時間対応が怖いです。26歳の女性薬剤師です。薬局勤務です。1月から管理薬剤師になりました。今までは上司である男性の管理薬剤師の方が、24時間対応のための電話を毎日持って帰ってくれていましたが、1月から私自身が管理薬剤師になったので、電話を持って帰ることになりました。

はじめは安易に考えておりましたが、最近特定の患者さんから2日連続で深夜に電話(大した内容ではありませんでした)があり、本日薬局にもお見えになり、執念に話しかけられて、怖くなってしまいました。まだかかりつけを取得するための要件は満たしておりませんし、今はすべての電話に出なくてもいいのかな、と思っていますが、今後かかりつけの要件が満たされる日が来るのが怖くなってしまいました。もっとエスカレートした場合はストーカーとして相談することはできるのでしょうか?

参考:Yahoo知恵袋

24時間対応の薬局が増え、薬剤師に携帯を持ち帰させる職場が増えています。24時間対応の増加に伴い、このようなトラブルは今後も増えますね。まずは上司に相談して、24時間対応の対策を考える必要がありますね

できれば、日勤労働者に24時間対応させる職場よりも、薬局単位で24時間対応する職場の方が良いですね。日勤労働者に丸投げする薬局は、ブラックである可能性が高いです。管理薬剤師の役職があれば、どこの薬局にいても好条件で採用してくれますね。

Bさん)24時間の電話対応って完全にブラックですよね…

薬学部の者です。かかりつけ薬剤師の制度ふざけすぎていないですか??24時間電話対応って思いっきりブラック企業じゃないですか。真夜中にかかって来るわけないと言ってくる人もいりますが、仕事の都合上真夜中にしかかけれない人もいるんじゃないでしょうか?

業務時間内に対応なら分かります。でも休日もこのようなことがあるって、、、、ゆっくり休める日がないじゃないですか。電話出なかったら絶対文句を言われるので携帯は肌身放さず持ってないといけないし、、、常にストレスが溜まると思うんですけどどう思いますか?仕事にやりがいが増すからいいじゃないって言う人もいるけどプライベートまで仕事がくるのはあまりにもおかしいです。

改定すべきですよね?こんなに負担がかかるのに報酬も全然もらえないし。あともう一つあるんですけど最近医療費削減削減って叫んでるけど、まず自己負担を先にあげろよって話ですよね。そしたらむやみに医者にいく老人も減るはずです。前実習先で聞いたんですけど、毎日行ってる老人達がいるみたいです。 今日は○○いないねーどうしたんだろう。とか。なめてませんか?

近年薬剤師の人達に異常に負担をかけすぎだと思う。大体調剤薬局が乱立してんのは国が昔してもいいようにしたからだろうが。薬剤師過剰って言われてんのも第1国のせいでしょ。(まぁ実際は不足してる地域もあるけど)Fランの私立薬学部も無駄に増設するしよー。医学部みたいに制限するべきだ。まぁ僕が言いたいのは今の状態だと将来確実に医療費制度が崩壊すると思います。皆さんはどう思いますか?

参考:Yahoo知恵袋

近年薬剤師に限らず、医療従事者の負担が増えているのは事実ですね。なぜならば、2017年に医療費42兆億円まで膨らみ、医療費削減が叫ばれています。さらに、地方ほど薬剤師の数が少ない上に、深刻な高齢化に陥っていますね

私たち薬剤師も賢く振る舞わなければ、少ない収入でさらに負担が増えます。

Cさん)24時間や365日対応、薬局てブラックですよね…

世の中が残業抑制、休日の充実、給料賃上げの中薬剤師は24時間対応、365日調剤。休日も患者から連絡とれる体制の充実。来年度から調剤報酬削減につき給料値下げ危機薬剤師でブラックですよね?

参考:Yahoo知恵袋

24時間対応や在宅対応で、今後はブラックな労働環境が増えますね。薬剤師が平均以上の年収を得るには、働く場所や働き方を選択する必要があります。国家資格を取得するだけで高収入を得られる時代は、10年以上前に終わっています

では、24時間対応の薬局が増える中で、薬剤師の状況はどう変わるのでしょうか?

「24時間・在宅対応」が求められる背景やデメリットは?

24時間や在宅対応する薬局が増えていますね。そもそもなぜ、24時間対応が進められるようになったのでしょうか?

その1:24時間対応が求められる「背景」は?

薬局としても、かかりつけ薬剤師がこうした対応を行えるよう、地域包括ケアの一環として、夜間・休日を含め、電話相談や調剤等の必要な対応(24時間対応)を行う体制を確保することが求められる。

参考:患者のための薬局ビジョン(厚生労働省)

24時間対応が求められる理由は、地域包括ケアの需要が増しているからです。

超高齢化社会の日本は、地方ほど深刻な高齢化社会に陥っていますね。例えば、2017年の秋田県の65歳以上の割合は35.6%です(参考:地域別にみた高齢化)。2045年には、秋田県の2人に1人が高齢者になるほど急増していますね

こうした環境の中で、薬剤師の役割は大きく変わりつつあります。地域社会が高齢者を見るために、薬局の24時間対応や在宅対応が政府で検討されています。

24時間対応になると、夜間や休日も薬品に対する相談を受け、必要であれば調剤も行います。また、入院や外来患者から在宅へシフトしています。それに伴い、薬剤管理や服薬指導も在宅にシフトします。24時間対応する薬局は、今後増えることが予想できますね。

その2:24時間対応・在宅対応の「デメリット」は?

24時間対応のデメリットは...
  1. 人材不足の地方ほど、薬剤師1人1人の負担が増える
  2. 医師や看護師同様に、薬剤師も夜勤が増える
  3. 24時間対応でも、薬剤師の給料が増えるとは限らない
  4. 「かかりつけ薬局」に対応するため、研修認定資格を取得する

薬剤師が24時間対応する事で、現時点ではデメリットしかありません。

なぜならば、人材不足の地方で24時間対応を行えば、薬剤師の労働時間が増え負担が増すからです。医師や看護師と同様に、薬剤師も夜勤が当たり前になりますね。夜勤ではなくても、薬剤師に緊急用の携帯を持たせる薬局も増えますね。

休みの日も携帯を持ち歩くのは、労働者にとっては大きなストレスです。

また、現時点で「かかりつけ薬剤師指導料」は70点しかありません薬剤師が夜間対応したとしても、ダイレクトに給料に見返りがあるとも限りません。また、かかりつけ薬剤師になるには、「研修認定資格」を取得する必要もあります(参考:研修認定薬剤師は本当に必要?|転職市場では評価されない?)。

24時間対応や資格取得で、さらにプライベートを犠牲にしますね。現時点で24時間対応や在宅対応は、薬剤師にとってデメリットばかりが目立ちます()。

では、私たち薬剤師が24時間対応の負担を減らすにはどうしたら良いでしょうか?

その3:「夜勤バイト」を募集する薬局で働くべき?

公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」

夜勤バイトを募集する薬局で働くメリットは...
  1. 日勤勤務者の負担を、最小限に抑えようとしてる
  2. 24時間対応は、薬剤師ではなく薬局が行なっている
  3. 夜勤専従者に対して、夜勤や時間外の割増賃金を支払っている
  4. 人材が足りない地方で、薬剤師の給与条件を上げて対応してる

24時間対応の負担を軽減したいなら、夜勤バイトを募集する薬局で働きましょう。

なぜならば、夜勤バイトを募集する薬局は、日中勤務者の負担を最小限に抑える努力をしてるからですまた、「かかりつけ薬剤師」で人に負担を掛けるのではなく、薬局単位で24時間に対応しているからです。さらには、夜勤専従者に対して、割増賃金を支払うなど信頼できますね

悪い例は、人材不足を理由に日中勤務者に24時間対応させる薬局です。携帯を持ち帰らされる薬剤師は、割増賃金を貰えるわけでなく負担だけが増えます。このような対応する薬局は、意外と少なくありません

24時間の対応次第で、ブラックとそうではない薬局で別れますね。では、私たち薬剤師が24時間対応を避けて、高い給料を得るにはどうすれば良いのでしょうか?

24時間対応を避けて、高収入を稼ぐ方法は?

24時間対応を避けるには、まずはブラックを避けて働く必要がありますね。

方法1:ブラック薬局を見分けるには

ブラック薬局の特徴とは...
  1. 薬局の閉店時間が遅く、残業代を支給しない
  2. 求人票の月給や年収が少なく、昇給額も少ない
  3. 24時間営業なのに、夜勤対応のスタッフを募集してない
  4. 薬剤師の数が多い地域で、周辺に薬局が少ない
  5. 職場の雰囲気が悪い、薬剤師1人体勢の時間帯もある
  6. 調剤事務が少なく、薬剤師も調剤業務に追われてる

ブラック薬局を避けて働くのは難しくありません。

なぜならば、一般企業と比較して、ブラックの数自体多くはないからですまた、求人票や実際に職場の雰囲気を見れば、ブラックかどうかもある程度読み取れますね。薬剤師が調剤業務に追われていたり、薬剤師1人体制をしてる職場も危ないですね

また、薬剤師は数が少なく閉じた世界なので、薬局の評判を聞いたり、同僚の同僚を介して職場の情報も仕入れられますね。女性が6割を占めるため、薬剤師独自のネットワークもそれなりにあります

また、もしブラックに就職した場合も、すぐに転職できるため痛手にはなりません。

方法2:大手ドラッグストアで夜勤手当を貰う

ドラッグストア 年収 初年度年収 福利厚生
イオン薬局 〜800万円 年430万円~550万円、賞与120万円
ウエルシア 〜700万円 年517万円
マツモトキヨシ 〜700万円 年4,585,910~5,055,000円
ツルハドラッグ 〜600万円 月286,640~321,640円(薬剤師手当込)賞与年2回
クオール薬局 〜600万円 月321,000円~381,000円
スギ薬局 〜600万円 新卒月29万3000~月31万8000円

ブラックを避けるには、福利厚生がしっかりしたドラッグストアに就職しましょう。

ドラックストアでは、すでに24時間対応している店舗が多いですね24時間営業の店舗では、夜勤や時間外労働の割増賃金がしっかりと支払われています。薬剤師手当で月8〜12万円支給されるため、20代でも年収500万円以上を稼げます。

これから、24時間に対応する薬局とは違いますね。

ドラッグストアは、店舗数が急拡大してるため常に薬剤師が足りてません。そのため、求人募集に応募すれば誰でも面接に合格できます

参考:ドラッグストアの年収は600万円|デメリットや向いている人は?

方法3:転職サイトやエージェントを利用する

エージェントに相談するメリットは..
  1. 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスを得られる
  2. 第三者に相談する事で、将来のキャリアを明確にできる
  3. 相談を聞いて貰った上で、具体的な求人を掲示してくれる
  4. 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングしてくれる
  5. 最適な職場を選ぶ事で、年収100〜200万円増やせる

薬剤師専門の転職エージェントを利用する事で、24時間対応を避けられます。

転職エージェントの最大のメリットは、希望条件や適性をヒアリングした上で、求人をスクリーニングしてくれる事です。「24時間対応がない薬局」「在宅対応がない薬局」「残業がない調剤薬局」など、条件に応じて案件を紹介してくれます。

面談日や給与交渉もしてくれるため、自分で求人を探すよりも楽に転職できます。

まとめ:24時間対応や在宅対応は避けるべき?

24時間対応のデメリットは...
  1. 人材不足の地方ほど、薬剤師1人1人の負担が増える
  2. 医師や看護師同様に、薬剤師も夜勤が増える
  3. 24時間対応でも、薬剤師の給料が増えるとは限らない
  4. 「かかりつけ薬局」に対応するため、研修認定資格を取得する

私たち薬剤師が、現時点で24時間対応するメリットはないですね。なぜならば、人材不足の地方で24時間対応を行えば、薬剤師の負担が増します人材不足の薬局では、日勤勤労者に携帯電話を持たせて対応させています。いつ問い合わせの電話が鳴るか分からず、常にストレスに晒される薬剤師も少なくありません。

また、現状では薬剤師が24時間に対応しても、適切な報酬を受け取れていません

24時間対応の仕方を見る事で、ブラックな薬局とそうでない薬局がはっきりと別れますね。こうした現状を考えると、私たち薬剤師は24時間対応がない職場で働くべきだと思います。

ここでは、薬剤師が24時間対応や在宅対応を求められる背景を紹介します。また、24時間対応や在宅対応のデメリットや避け方も紹介します。ブラック薬局を避ければ、不当な労働環境で対応させられる事はないですね

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