国家資格を取得して薬剤師になるも、後悔する人も少なくありません。なぜならば、学費に対して費用対効果が低く、さらには昇給額も少ないからです。でも、本当に薬剤師には魅力がないのでしょうか?
- 「勉強が必要だけれども、何を学べば良いかわからない…」
- 「どの資格を取れば、キャリアアップに繋がるのか…」
- 「スキルアップが目的ならば、薬局で働いた方がいいのかな…」
薬剤師の最大のメリットは、平均年収が高い上に全国どこでも働ける事です。
また、仕事は比較的楽な上に、基本的には公務員と同様にリストラはありません。私たちが望めば定年まで働ける上に、薬剤師の数が少ない地域で働けば60歳以降も働けます。さらに、薬剤師手当で月10万円貰える職場もあり、20代前半でも年収500万円以上を稼ぐ事ができます。
しかしながら、20代で高収入を得られる反面、昇給額が少ないデメリットもあります。
50代前半になると、会社員男性の平均年収677万円に抜かれます。6年制大学で1200万円の学費を費やした事を考えると損ですね。薬剤師業界では年収の二局化が進み、稼げる薬剤師と稼げない薬剤師の差がはっきりと別れつつあります。
薬剤師で高収入を稼ぎ続けるには、働く場所やキャリアを考える必要がありますね。
ここでは、薬剤師で働く事のメリットとデメリットを紹介します。また、ドラッグストアや薬局、病院勤務など、働く職場ごとのメリットも紹介します。働き方を自由に決められる薬剤師は、一般企業で働く会社員よりも遥かに有利ですよね。
- 薬剤師として働く事のメリットとデメリットは?
- ドラッグストア、薬局、病院のメリットとデメリットは?
- 昇給額が少ない中で、薬剤師が給料を増やす方法は?
記事の内容を簡単に知りたい
会社員と比較して、薬剤師のメリットはあるのか…
国家資格を取得して薬剤師になったのに、不満を感じる人は少なくありません。一般会社員にはない、薬剤師の魅力やデメリットは何でしょうか?
Aさん)メリットは公務員並みに安定してる…
【質問】薬剤師という職のメリット/デメリットをそれぞれ教えてください。
現役薬剤師です
【メリット】安定。公務員に匹敵する安定感があります。しかも転職も容易です。薬剤師が余るなど将来が心配される声が挙がってますが、その都度法規を改定していく事や国家試験合格率を下げ続けるなどいくらでも対策を立てられるので心配してません。6年大学出ることが必須の国家資格ですよ?将来安定しなかったら誰もならないでしょう。
【デメリット】習得困難。薬剤師免許習得は非常に困難を極めています。年々合格率は低下する一方。私立大学の中には合格率が30パーセント程度の大学さえあります。学費も年間200万程度かかります。ですので、薬剤師として働いた後にその大きな負債を働いて返さなければならない人が多いのです。ただし、国公立薬学部に合格できれば国家試験の難易度は非常に低く感じます。入学試験の方が難易度が高い場合が多いからです。学費も私立と比べると破格に安いのでお金の心配が無いです。参考になれば幸いです
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師で働く最大のメリットは、雇用が安定している事ですね。また、薬剤師の平均年収は542.5万円と、会社員の平均よりも101万円も高いです。ただし、薬剤師になるには高い偏差値が必要な上に、私立大学の学費で1200万円も必要とします。
学費が高額すぎるため、費用対効果が悪いと語る薬剤師も多いです。
Bさん)就職率は100%近いが実は離職率も高い
【質問】薬剤師のデメリットてどんなのですか?時給が結構高いって聞きました。就職率など?
【回答】医師などとの格差というか微妙な立ち位置なので経営側にでも回らないとプライドの高い人はきつい。就職率は特に希望なければすぐに就職できるので100%に近いが離職率もかなり高い。安定を好む人が多いので挑戦のしにくい業界。
国立に行かなければ学費などコストが高い。などですが、薬剤師国家資格は責任も重いようで監査なども入念にしていればなんとかなるし、中途半端に見える反面、持っていると切り札にもなる良い資格。とるまでが以前よりも大変なのがデメリットの一つですね。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師は国家資格が必須の規制産業ですね。そのため、国家資格さえ取得すれば、誰でも就職する事ができます。ただし、看護師と同様に転職や離職率もそれなりに高いです。女性が全体の6割を占め、結婚や出産を機に職場を離れる薬剤師が多いからです。
しかしながら、免許があるだけで高収入を得られるため、薬剤師自体を離れる人は限られます。
Cさん)3年目でも年収600万あるが昇給額は少ない…
【質問】薬剤師をされている方に質問です。お給料はどのくらいですか?薬剤師になって良かったと思う点はなんですか?
【回答】新卒3年目ドラッグストア勤務ですが、今年の年収は600万弱だと思います。薬剤師になってよかった点は、綺麗事なしでいうと楽で時間があります。良くも悪くもルーチンワーク化するし、営業と違ってノルマノルマ言われる業界でもないので気楽です。
閉鎖空間でのルーチンワークというのはつまらない刺激がないというのでデメリットと捉える人もいるかもです。あと給与面ですが、20代後半の600万は高いと思いますが、50歳になっても600をちょい超えるくらいなので、そんな高給取りでもありません。
そもそも薬剤師になるのに長い時間(6年制大学)とかなりのお金(私立なら年間200万はかかる)がかかるので、コスパいいかといったら微妙です。どちらかというと、資格職でそこそこ給料もらえて融通がきき、再就職が簡単という女性向きの職業かなと思ってます。ちなみに私は男ですが、薬学部や社会人になって職場を見ると、7割は女性です。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師のメリットは、20代でも高収入を得られる事です。しかしながら、若くて高収入を得られる反面、昇給額が少ない特徴があります。40代から会社員男性との差は縮まり初め、50代前半になると抜かれます(参考:年収500万円で頭打ちは本当?|薬剤師の供給過多が原因?)
薬剤師で平均年収以上の給料を得るには、働く場所やキャリアを考える必要がありますね。
薬剤師には、調剤薬局や病院、ドラッグストアなど働く場所が多様にあります。それぞれの職場で働くメリットやデメリットは何でしょうか?
薬剤師で働く「メリット」と「デメリット」は?
薬剤師として働く上でのメリットやデメリットを紹介します。また、ドラッグストアや薬局、病院など働く場所が変われば、メリットやデメリットも変わりますね。
その1 :メリットは高収入で「再就職」しやすい?
- 薬剤師の平均年収は542万円、会社員より101万円も高い
- 女性の平均年収は524万円、会社員女性より237万円も高い
- 景気動向に影響を受けず、常に年収は平均以上を得られる
- 調剤薬局や製薬会社など、働き方を柔軟に選択できる
- 薬剤師の資格があれば、全国どこでも高収入で働ける
- 女性でも男性と同様に、キャリアを形成しやすい
- 都内薬局の給料は低く、地方に行くほど給料は高い
- 調剤薬局で働いた場合、労働時間が短く定時に帰宅できる
- 結婚や出産で職場を離れても、簡単に再就職ができる
- 派遣やアルバイトでも、時給3千円で時短労働できる
- 定年まで働けるし、薬剤師が足りない地域なら定年後も働ける
薬剤師の最大のメリットは、平均年収が高い上に全国どこでも働ける事です。
また、仕事は比較的楽な上に、基本的には公務員と同様にリストラはありません。私たちが望めば定年まで働ける上に、薬剤師の数が少ない地域で働けば60歳以降も働けます。薬剤師手当で月10万円貰える職場もあり、20代前半でも年収500万円以上を稼ぐ事ができます。
給料が平均して高い上に再就職が簡単なので、特に女性に向いています。薬剤師女性の平均年収は、一般会社員よりも237万円も高いです。
さらに、正社員でも定時に帰宅しやす上に、派遣やアルバイトで時短労働も可能です。薬剤師が少ない地域では、時給で3千円を超える職場も多いですね。激務で夜勤が多い医師や看護師になるよりも、女性薬剤師は遥かにコスパが高い国家資格だと言えます。
では、薬剤師で働くことのデメリットは何があるのでしょうか?
その2:デメリットは会社員より「昇給額」が少ない?
- 国家資格保有者が30万人を超え、薬剤師が増え続けている
- 都内薬局勤務だと、年収は500万円で頭打ちになる
- 給与格差が広がり、平均未満の稼げない薬剤師が増えている
- 人工知能の普及で、調剤業務が近い将来になくなる
- 6年制の私立大学だと、学費は1200万円を超える
- 昇給額が少なく、50代前半で男性会社員に年収で抜かれる
薬剤師の最大のデメリットは、昇給額が少なく頭打ちが早い事です。
薬剤師は20代でも高収入を得られるが、50代前半には男性会社員の平均年収に抜かれます。50代前半の男性薬剤師の平均年収は665万円だが、会社員は677万円です(参考:薬剤師の年収は542.5万円|男女別、年代別、会社別の相場は)。
また、国家資格保有者の数は増え続け、薬剤師業界では二局化が進んでいます。
40歳で年収800万円を超える薬剤師がいる一方で、同じ働き方や年齢でも年収420万円を超えない人が増えてます。また、人工知能が普及し調剤業務を自動化する事で、さらに年収格差は広がりますね(参考:薬剤師がAIに仕事を奪われる確率は1%|調剤の92%は消滅)。
薬剤師の資格に胡座をかくだけでは稼げない時代が、すでに訪れていますね。
その3:ドラッグストア、薬局、病院のメリットは?
職場 | メリット | デメリット |
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ドラッグストア |
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薬局 |
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病院 |
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とにかく高収入を得たい薬剤師は、ドラッグストアが向いていますね。なぜならば、ドラッグストアに就職すれば、薬剤師手当で月8〜12万円が支給されるからです。その他にも、夜勤や時間外労働が加算されるため、20代前半でも年収500万円以上を稼げます。
反対に調剤薬局は、仕事内容が楽で土日休み、定時退社も難しくありません。薬剤師が少ない地域に行くと、年収700万円以上で求人を出す薬局もありますね。
病院勤務では、医師や看護師と働き、医療に必要な専門知識を学べます。しかしながら、ドラッグストアや薬局と比較して、給料が低い点で残念ですね。病院で経験を積んだ後は、年収増を目的に他の職場へ転職する薬剤師が多いです。
では、私たち薬剤師が平均以上の収入を得るには、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
昇給額が少ない中で、薬剤師が給料を増やす方法は?
認定資格を取得する以外で、現実的に収入を増やす方法を紹介します。
方法1:薬剤師専門の「エージェント」に相談する
- 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスを得られる
- 第三者に相談する事で、将来のキャリアを明確にできる
- 相談を聞いて貰った上で、具体的な求人を掲示してくれる
- 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングしてくれる
- 最適な職場を選ぶ事で、年収100〜200万円増やせる
将来のキャリアが明確に定まらない人は、コンサルタントに相談しましょう。
キャリアが不明確だと、具体的に何を勉強すれば良いかも分からないからです。とりあえず将来のためにと、認定薬剤師やケアマネージャーを取得しても意味がありません。第三者に相談する事で、客観的なアドバイスを貰う事ができます。
また、薬剤師専門のコンサルタントに相談する事で、適切に求人をスクリーニングしてくれます。例えば、「サービス残業がない職場」「管理薬剤師を目指せる職場」「年収500万円以上の薬局」など、候補を絞って具体的に求人を紹介してくれます。
自分に最適な職場を選択する事で、年収100〜200万円増やすのは難しくありません。
方法2:「調剤経験」を幅広く積み管理薬剤師を目指す
- 対応できる診療科目を増やし、現場で幅広く調剤経験を積む
- 調剤経験を積みながら、管理薬剤師を目指す
- 現場をマネジメントできる人材は、民間企業で需要が高い
- 調剤薬局でも管理薬剤師になると、年収600〜700万円になる
- ドラッグストアで、店舗責任者になると年収は700万円以上
- 管理薬剤師になると、製薬会社からも需要が高い
薬剤師としてキャリアアップするには、調剤経験を積むことが1番大切です。
できれば、総合病院の近くの調剤薬局か、もしくは大手調剤薬局に勤務する方が良いですね。大手調剤薬局ならば、転職しなくても職場移動する事で広く経験を積めます。そして、調剤経験を積むのと同時に、管理薬剤師を目指しましょう。
管理薬剤師を目指す過程で、現場で必要なスキルが何かを学べるからです。
管理薬剤師として役職を得られば、薬局やドラッグストアなどどの現場でも重宝されます。その後は、支店長やエリアマネージャーにも昇進できます。また、管理薬剤師の役職を貰えると、その店舗の最高額の給与を得られますね。
都内の薬局であれば年収は600万円、地方の年収が高い地域なら700〜900万円、ドラッグストアでも年収700万円以上を貰えます。また、調剤経験がある上に現場をマネジメントできる人材は、製薬会社からも需要が高いですね。
方法3:「対人能力」を磨いて地域医療に活かす
- 調剤業務がなくなり、対人業務の重度度が増す
- 高齢化が進む社会で、地域に貢献できる医療を目指す
- 高齢化社会で老人が増え、地方は在宅医療が中心になる
- 調剤業務は第五世代に移行し、薬剤師の役割は増える
- 薬剤師が少ない地域ほど、需要が高く地域社会に貢献できる
- 薬剤師が少ない地方ほど、薬剤師の給料は高い
- 奈良県の平均年収は777万円、静岡県は684万円もある
厚生労働省は「かかりつけ薬局・薬剤師」という制度を進めています。かかりつけ薬局では、調剤経験ではなく、地域社会に密着した対人能力が求められますね。
私たちは処方通りに薬剤を調合するだけでなく、医療が行き届かない地域でいかに自分が貢献できるか考える必要があります。これからは、高齢化社会で老人が増え在宅医療が中心になっていきますね。
自ら患者のために動ける薬剤師ではなければ、生き残るのは難しいですよね。日本薬剤師会が公表する「薬剤師の将来ビジョン」によると、調剤業務は第四世代から第五世代に移行しています。医療の高度化が進み、私たち薬剤師の役割はますます増えていますね。
幸いにも現状は、地方に行くほど薬剤師の数は少ないです。今は働く場所を変えるだけで、私たち薬剤師の年収が増える恵まれた時代でもあります。国家資格を活かして、どうしたら地域社会に貢献できるのかを考えましょう。
参考:地方に行くと年収は800万円?|地方ほど高給になる理由は?
まとめ:薬剤師のメリット・デメリットは?
- 国家資格保有者が30万人を超え、薬剤師が増え続けている
- 都内薬局勤務だと、年収は500万円で頭打ちになる
- 給与格差が広がり、平均未満の稼げない薬剤師が増えている
- 人工知能の普及で、調剤業務が近い将来になくなる
- 6年制の私立大学だと、学費は1200万円を超える
- 昇給額が少なく、50代前半で男性会社員に年収で抜かれる
薬剤師の最大のメリットは、平均年収が高い上に全国どこでも働ける事ですね。また、仕事は比較的楽な上に、基本的には公務員と同様にリストラはありません。私たちが望めば定年まで働ける上に、薬剤師の数が少ない地域で働けば60歳以降も働けます。さらに、薬剤師手当で月10万円貰える職場もあり、20代前半でも年収500万円以上を稼ぐ事ができます。
しかしながら、20代で高収入を得られる反面、昇給額が少ないデメリットもあります。
50代前半になると、会社員男性の平均年収677万円に抜かれます。6年制大学で1200万円の学費を費やした事を考えると損ですね。薬剤師業界では年収の二局化が進み、稼げる薬剤師と稼げない薬剤師の差がはっきりと別れつつあります。
薬剤師で高収入を稼ぎ続けるには、働く場所やキャリアを考える必要がありますね。。働き方を自由に決められる薬剤師は、一般企業で働く会社員よりも遥かに有利ですよね。
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