派遣社員だからと、福利厚生がないと勘違いしてる薬剤師は多いです。実は、薬剤師派遣でも正社員と同等に福利厚生、社会保険、産休や育休制度が受けられます。では、派遣社員が社会保険や育休を取得するには、どのような条件を満たせば良いのでしょうか?
- 「産休や育休などの福利厚生を、派遣でも受けられるか不安がある…」
- 「派遣でも産休や育休が自由に取れるって、本当なのかな…」
- 「派遣は時給3千円貰える上に、社会保険や有給も完備されている…」
結論から伝えると、派遣薬剤師も正社員と同様に福利厚生を受けられます。
「社会保険」と「有給休暇」は、派遣会社が与えるように法律で義務化されています。そのため、一定の条件を満たせば、誰でも社会保険に加入できます。また、2017年の育児・介護休業法改正により、産休や育休の取得条件も明確化されています。
ただし、必ずしも社会保険や育休制度を受けられる訳ではありません。
デフォルトで加入条件を満たしてる正社員と違い、派遣薬剤師が利用するには条件を満たす必要があります。また、法整備がしっかり整っていても、実際に制度を利用できるかは別問題です。社会保険や育休制度を取りたいならば、派遣会社の担当者と話し合う必要があります。
しっかりと制度を活用すれば、正社員以上と同等以上の福利制度を受けられますね。大手派遣会社は、新しい人材を確保するために、積極的に福利厚生を充実させてるからです。
ここでは、薬剤師派遣が加入できる社会保険や産休育休制度の条件を紹介します。また、大手派遣会社4社の福利厚生の違いやサービスも紹介します。家庭がある女性向けに制度が充実した「薬キャリ」か、もしくはスキルアップ制度が充実してる「ファルマスタッフ」がお勧めです。
- 派遣薬剤師の社会保険や育休制度の加入条件は?
- 大手派遣会社4社の福利厚生の違いやサービスは?
- 薬剤師の派遣・パートで高時給の求人の探し方は?
記事の内容を簡単に知りたい
派遣薬剤師に、社会保険や福利厚生は本当にあるのか…
薬剤師派遣でも福利厚生が充実していると言われています。しかしながら、本当に産休や育休制度を活用できるか、不安を感じる薬剤師は少なくありません。
Aさん)派遣社員でも産休育休が取れるか不安…
雇用保険、産休育休について。私は今、派遣社員の身です。派遣元Aと派遣元Bからお仕事を依頼され、派遣先Cで働くといった感じです(単発で働いてます)。勤め始めて5年弱経ってます。今まで無知すぎだったこともあり、どうでもいいやと思っていたのですが、もし私が妊娠してしまった場合、産休育休が取れないのかも、と考えた時に不安になったので質問をさせていただきます。
登録型の単発なので休みがかなり多いし時にはA、時にはBからお仕事を受けるので保険に入れない状態みたいです。雇用保険にはいる条件として
- 週に20時間以上
- 31日以上の雇用見込みがある
と知りました。これは両方クリアしてないと入れないのでしょうか?週に20時間は確実に働いておりますが、単発なために入れないのでしょうか? (;_;) あと、産休育休の条件も教えて欲しいです。長文失礼いたしました。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師の単発派遣でも、産休も育休も取得できます。ただし、育休を取得するには1年以上の雇用と、週3日以上の条件を満たす必要があります。また、雇用保険に加入しなければ「出産一時金」、社会保険に加入しなければ「育児給付金」などの条件もあります。
育児休暇で給付金を貰うために、派遣会社に条件を確認しましょう。
Bさん)派遣になれば産休や育休が自由に取れるはず…
今後の働き方について。31才、女、薬剤師。調剤経験約6年。薬局に転職(正社員)して約4ヶ月なのですが、今後の働き方で悩んでます。
- 近々結婚の予定あり。結婚後は年齢のこともあり、早めに子供がほしい
- 子供が出来てからも仕事はやめずに、産休育休などの制度を使って続けたい(経済面とブランクをあまり作りたくないので)
- 産休まで負担がなるべく少ない方法で働きたい
という希望があります。前職は通勤時間が一時間前後(都心の電車通勤)あり、妊娠時の負担を考えて結婚前に転職しました。転職後の職場は年収約480万。人数構成は薬剤師4人(40代2人と30代後半の薬局長と私)、事務2人(たぶん30代)の合計6人。全て女性の職場です。(良い面)
妊娠した時に正社員でこのまま働くことに不安を抱えています。もし自分が結婚妊娠したら周りに負担がかかるし、子育て中の方にも負担がかかり愚痴のターゲットになりそうで…(今は良くしてくれてますが)。例えば入籍を12月~2月頃にしてその後すぐ妊娠→出産…出産時には入社後1年半程度になるので産休育休を取るのに問題ないですが、どうなんでしょう。
最近は正社員より派遣での働き方の方が合ってるのではないかと考えるようになりました。派遣薬剤師として比較的近場で社保加入の目安の週30時間程度働き、産休育休を取る方が働き方として負担が少なさそうで…
色々ありますが、妊娠時の周りへの負担など総合的に考えて今の働き方は正社員より派遣の方が良いのかな…という考えが強くなってきています。客観的に見て感じたことなど、アドバイス頂けたら嬉しいです。
参考:Yahoo知恵袋
結婚や出産を機に派遣を検討する女性薬剤師が増えていますね。最近の派遣会社は、育休など福利厚生を充実させる会社が多いです。しかしながら、法整備が整っているからと、必ずしも制度を利用できるとは限らないですね。
産休や育児休暇で頻繁に休み、何年も出社しない薬剤師を雇い続けるかは企業次第です。制度を受けるためにも、派遣先や派遣会社と信頼関係を作る必要があります。派遣会社に登録する前に、現在の会社の上司にも相談しましょう。
Cさん)派遣は時給3000円で産休や育休も取れる…
薬剤師のパート(派遣社員)について。下の求人を検討しています。 処方箋科目総合処方箋枚数1日平均60~80枚。
応募資格薬剤師免許
*実務経験者給与時給 3,000円〜
*経験・能力を考慮の上、決定いたします就業時間月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 08:30〜17:30
*週30時間程度(時間・曜日応相談)休日【定休日】土曜・日曜・祝日
- 待遇◇医療過誤保険
- ◇社会保険・福利厚生・・・契約内容に準拠し適用されます
- ◇有給休暇・・・契約内容に準拠し付与されます
- ◇産前産後休暇・・・労働基準法の定めによる
- ◇育児休暇・・・適用条件あり
- ◇交通費全額支給
- ◇選択制福利厚生制度(K・POINT)
- ◇優待制度クラブオフ利用可
単純計算すると、週30時間なら額面で月に36万円になります。パートだとここからどれくらい引かれた手取りになるでしょうか?春に結婚するので、子供ができるまではしばらく働こうかと思っているのですが…
婚約者が勤める大学病院の門前薬局で、生活のリズムも合って良いかなと思ったりしています。常勤よりは妊娠した時など退職もしやすいのかなとも思います。甘いでしょうか?枚数が少ない割に時給が高く、何か理由があるのかとも思ったりしますが、アドバイスいただけたら嬉しいです。
参考:Yahoo知恵袋
女性が6割を占める薬剤師は、産休や育休など福利厚生に力をいれる派遣会社が増えています。時給3千円で週30時間勤務、少ない労働にも関わらず年収は432万円も貰えますね。ただし、福利厚生は派遣会社によっても対応が異なります。
産休や育休制度を利用するならば、小規模の派遣会社よりも大手の方が安心です。
では、薬剤師派遣でも本当に産休や育休は取得できるのでしょうか。育休を取得できる条件や、給付額、給付条件を確認した上で、派遣会社を利用したいですね。
派遣でも「正社員と同等」の福利厚生が受けられる?
派遣社員だからと、福利厚生や産休育休制度がないと諦めてる人は多いですよね。しかしながら、薬剤師派遣でも、正社員と同等の福利厚生や社会保険を受けられます。
その1:薬剤師派遣の社会保険の「加入条件」は?
福利厚生 | 加入条件や概要 |
---|---|
健康保険 | 派遣会社の健康保険か、もしくは国民健康保険に加入する |
雇用保険 | 派遣会社に2ヶ月以上、週20時間労働すれば雇用保険に加入できる |
厚生年金保険 | 派遣会社の厚生年金、もしくは国民年金に加入する |
労災保険 | 正社員と同様に加入できる |
有給休暇 | 6ヶ月以上働けば付与される |
産休育休 | 産休は誰でも取得できる権利。育休は、派遣会社に1年以上雇用され、週3日以上の就労で取得できる |
健康診断 | 正社員と同様に加入できる |
薬剤師賠償保険 | 正社員と同様に加入できる |
意外と知られていないが、派遣薬剤師も正社員と同様に福利厚生を受けられます。
「社会保険」と「有給休暇」は、派遣会社が与えるように法律で義務化されています。そのため、一定の条件を満たせば、誰でも社会保険に加入できます。また、2017年の育児・介護休業法改正により、産休や育休の取得条件も明確化されています(参考:育休制度一覧と給付条件は?)。
「健康診断」や「薬剤師賠償保険」に関しても、大半の派遣会社で整備されています。日本の労働市場に派遣社員が増えた事で、正社員と変わらない福利厚生を受けられますね。
ただし、基本的な福利厚生以外は、派遣会社によって大きく異なりますね。派遣会社に登録する際には、どのような内容の福利厚生や条件があるのか確認しましょう。
その2:大手派遣会社4社の「福利厚生の違い」は?
派遣会社 | 育休 | 社保 | 教育・研修制度 | その他 |
---|---|---|---|---|
薬キャリ | ○ | ○ |
|
|
ファルマスタッフ | ○ | ○ |
|
|
ヤクジョブ | ○ | ○ |
|
|
ファルメイト | ○ | ○ | なし |
|
産休や育休、社会保険はどこの派遣会社でも加入できます。
しかしながら、教育や研修制度、その他の福利厚生は、大手派遣会社によって大きく違いますね。「薬キャリ」は家庭がある女性向けに特化した派遣会社です。そのため、就労3ヶ月で産休や育休を取れます。また、国が支払う「出産育児一時金」42万円の他に、9万円を給付してくれますね。
「ファルマスタッフ」は、教育や研修制度が充実した派遣会社です。派遣未経験者やブランク明け薬剤師を対象に、入職時導入研修やキャリアアップ研修を設けていますね。また、日本薬局学会主催の「ファーマシーセミナー」も実質無料で受講できます。
福利厚生は多種多様なので、自分に最適な派遣会社を選択したいですね。
また、女性が6割を占める薬剤師業界では、特に産休や育休制度が重要です。育休制度や給付条件については、事前に確認しておきましょう。そして、派遣会社の担当者に条件を満たせるか相談が必要です。
その3:「育休制度一覧」と給付条件や給付額は?
手当名 | 対象 | 給付額 | 給付条件や給付額 |
---|---|---|---|
出産育児一時金 | ◎ | 42万円 |
|
出産手当金 | △ | 給与2/3 |
|
育児休業給付金 | ○ | 50-67% |
|
児童手当 | ◎ | 月額1.5万 |
|
社会保障の免除 | ◎ | なし |
|
参考:派遣は産休育休が取りやすい?|育休制度一覧と給付条件は?
派遣社員は、全ての産休・育休制度を利用できる訳ではありません。
「出産育児一時金」と「児童手当」それから「社会保障免除」は、雇用に限らず全ての労働者が適用されます。対して、「出産手当金」は派遣会社の社会保険、「育児休業給付金」は雇用保険に加入している必要があります。
社会保険や雇用保険の対応は、登録する派遣会社によって対応が異なります。また、派遣会社の社会保険に入らずに、個別に加入する労働者もいますね。結婚や出産予定がある女性は、派遣会社を利用する際にしっかりと確認しましょう。
産休や育休を取得できる法制度があるからと、安心するのは危険ですね。法制度が完備されていても、実際に産休や育休制度を利用できるかは別の問題です。分からない点があれば、随時派遣会社に確認する事が大切です。
派遣社員だからといって、産休や育休がない、福利厚生が充実してないと考えるは間違いです。では、私たち薬剤師が高時給の派遣やパートを探すには、具体的に何をすれば良いのでしょうか?
薬剤師の派遣・パートで高時給の求人の探し方は?
私たち薬剤師が、好条件で派遣やパートで働くにはどうすれば良いのでしょうか。
方法1:福利厚生や研修が充実してる派遣会社を選ぶ
派遣会社 | 求人数 | 有給条件 | 健康保険 | 教育制度 |
---|---|---|---|---|
薬キャリ | 57,673件 | 3ヶ月 | 21,250円 |
|
ファルマスタッフ | 60,737件 | 1年以上 | 24,250円 |
|
ヤクジョブ | 95,599件 | 1年以上 | 24,000円 |
|
派遣やパートで働く際には、派遣会社選びが重要になります。
派遣会社を選ぶ際には、福利厚生や教育体制がしっかりしている会社を選ぶべきです。例えば、有給を付与される条件は、薬キャリだと3ヶ月以上の就労だけです。対して、ファルマスタッフやヤクジョブでは、1年間の就労が条件ですね。
また、教育制度がしっかりしている派遣会社の方が良いですね。
派遣会社で最も教育に力を入れてるのは、ファルマスタッフです。入職導入研修をはじめ、キャリア支援研修など、ブランクがある女性薬剤師にも支援を行っています。認定薬剤師の単位取得をサポートし、費用を全額サポートしてくれる派遣会社もあります。
方法2:時給4千円以上の派遣・パートを探す
公式サイト:薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
転職サイトを利用すれば、簡単に高時給の派遣・バイト求人を探せます。
転職サイトで求人検索すると、パートの全国平均2,196円よりも高収入の案件がたくさんありますね。派遣に限って言えば、6割以上の求人が時給3,000円以上です。「ファルマスタッフ」だと時給4000円以上の求人は22件、時給3000円以上は640件も見つかります。
薬剤師が少ない地域だと、平日で時給が4000円を超える求人もあります。
まずは、自分が住んでいる地域で、高時給の案件がないか検索してみましょう。検索条件に都道府県と希望時給を入力すれば簡単に探せますね。また、自分で探すよりも、キャリアコンサルタントに依頼した方が効率良く案件を探せます。
方法3:コンサルタントに高単価の案件を探してもらう
- 公開求人と非公開求人から、高時給の案件を探してくれる
- 派遣やパートどちらが良いか、多角的にアドバイスしてくれる
- 地域内で案件がなくても、交通圏内で求人を探してくれる
- 勤務地や条件に合わせて、求人をスクリーニングできる
- 条件に納得できなければ、担当者に給与交渉してくれる
- 薬事師専門の転職プロから、客観的なアドバイスが得られる
派遣やパートの案件を探す際には、コンサルタントに依頼した方が効率良く探せます。
コンサルタントに依頼すると、一般に公開されてない非公開求人からも案件を探してくれます。転職サイトやハローワーク、町の求人情報だけでは限界がありますね。地域内で高時給の案件がなくても、交通圏内で条件に合う求人をリストアップしてくれます。
また、細かく条件を設定できるメリットも大きいです。「〇〇駅から徒歩20分圏内」「時給3500円以上」「週3日労働〜」など、条件に合致する求人を探してくれます。給与条件が合わない場合も、キャリアコンサルタントが給与交渉してくれます。
まとめ:正社員と同等の福利厚生が受けられる?
- 健康保険:派遣会社の健康保険か、もしくは国民健康保険に加入する
- 雇用保険:派遣会社に2ヶ月以上、週20時間労働すれば雇用保険に加入できる
- 厚生年金保険:派遣会社の厚生年金、もしくは国民年金に加入する
- 労災保険:正社員と同様に加入できる
- 有給休暇:6ヶ月以上働けば付与される
- 産休育休:派遣会社に1年以上雇用され、週3日以上の就労で取得できる
- 健康診断:正社員と同様に加入できる
- 薬剤師賠償保険:正社員と同様に加入できる
派遣薬剤師も正社員と同様に福利厚生を受けられますね。「社会保険」と「有給休暇」は、派遣会社が与えるように法律で義務化されています。そのため、一定の条件を満たせば、誰でも社会保険に加入できます。また、2017年の育児・介護休業法改正により、産休や育休の取得条件も明確化されています。
ただし、必ずしも社会保険や育休制度を受けられる訳ではありません。
デフォルトで加入条件を満たしてる正社員と違い、派遣薬剤師が利用するには条件を満たす必要があります。また、法整備がしっかり整っていても、実際に制度を利用できるかは別問題です。社会保険や育休制度を取りたいならば、派遣会社の担当者と話し合う必要があります。
しっかりと制度を活用すれば、正社員以上と同等以上の福利制度を受けられますね。大手派遣会社は、新しい人材を確保するために、積極的に福利厚生を充実させてるからです。「薬キャリ」は家庭がある女性向けに制度が充実させています。「ファルマスタッフ」は、派遣未経験者向けに研修制度を充実しています。
私たち薬剤師の目的に適した派遣会社を利用したいですね。
コメントを残す