薬剤師は地方ほど高給て本当なの？｜青森県で年収９００万円？

薬剤師業界では、地方ほど薬剤師の給料が高いと言われています。しかしながら、普通ならば薬局店舗や患者数が多く、物価も高い都市部の方が給料は高いと考えますよね。地方に行くほど高収入を得られる話は本当なのでしょうか？

薬剤師は、最も地域格差が大きい職種でもありますね。

関東や関西の都市部で働くよりも、薬剤師の数が少ない地域ほど平均年収は高いです。奈良県の平均年収は７７７万円もあります。さらに、全国４４位の平均年収３７１万円しかない青森県は、薬剤師の年収が６７０万円です。

薬剤師の平均年収は、人口１０万人当たりの薬剤師数に相関します。

青森県の薬剤師は、東京都の３分の２の薬剤師の数で処方箋を捌いています。そのため、東京よりも平均年収が１００万円高くても不思議ではないですよね。東京都の平均年収で物価換算すると、都内勤務で年収１２００万円と同等の生活水準です。

ここでは、地方に行くほど薬剤師の給料が高い理由を紹介します。また、これからも地方の薬剤師不足が解消しない理由も紹介します。収入が増えない時代に、住む場所を変えるだけで年収が増えるのは薬剤師だけの特権ですね。

薬剤師は地方に行くほど、高給って本当なのか…

薬剤師業界では、地方に行くほど給料が高いと言われています。しかしながら、本当に物価が高い都市部よりも、地方の方が給料は高いのでしょうか？

Aさん）地方で年収８００万円の求人て本当なんですか…

【質問】地方の薬剤師って年収８００万とか求人がありますが本当でしょうか？

【回答】地方で薬剤師が不足してる地域だと、それくらいは出すでしょう。東京や神奈川でも交通便の悪いエリアはそれくらい出しますよ。東北や北海道の僻地に行けばもっと出すところもあります。

ただし、他の方が仰るように高い理由があります。普通の給与では薬剤師がこない。何故来ないのかと言うと、僻地過ぎてコンビニがない。スーパーもない。金融機関は郵便局だけ。下手すれば携帯の会社によっては圏外。年寄りは多いので薬局はそれなりに患者は来るが、一人調剤。当然休みはなく、週休１日で働く。

精神的、肉体的負担はかなりあります。辞めたくてもかわりの薬剤師が見つかるまで辞めさせてくれない。辞めたければかわりの薬剤師を連れてこいと言う薬局もあります。それらを納得の上で働くなら、お金も貯まるし、悪くはないと思います。

参考：Yahoo知恵袋

地方の求人を探すと、年収８００万円は珍しくないですね。ただし、年収が高いのは、交通の便が極端に悪いなど明確な理由がありますね。地方の求人に転職する際には、しっかりとデメリットを分析した上で決めましょう。

Bさん）給料の高い地域は北海道と東北と北陸…

【質問】薬剤師の給料は地域によってかなり違うと聞きました。自分は将来北海道での就職を考えているのですが、北海道で薬剤師の給料はどれくらいなのでしょうか？また、沖縄などの薬学が学べる大学がない県では給料も高いのですか？

【回答】27歳男性、関西の薬剤師です。地域によって給料が違うのは事実ですね。北海道だと、釧路の方で年収700万という求人がありまして、面接に行ったことがあります。もっと田舎に行けば750万ぐらいのところもあるそうです。浜頓別やえりも町あたりが７５０万ぐらいです。札幌は結構都会だから、安いみたいです。（年収４５０～５００万ぐらいかな）

薬剤師の給料って、水商売っぽいところがあってその時の薬剤師の不足状況によって変動します。北海道専用の薬剤師求人を扱っているダフ屋があります。最終的には北海道では就職しなかったのですが、私はこちらの会社で釧路（700万）やえりも町（750万）の案件を聞きました。それと高い給料で就職したい場合は薬剤師専門のダフ屋（仲介業者）をはさんで話を進めた方が高くなりますよ。

それと沖縄に限って言えば、田舎ですが、周りは海（ブルー）が広がり、観光目的で来る薬剤師が多いため、平均給料は非常に低いみたいです。給料の高い地域は基本的に田舎で、雪の降る地域（北海道、東北、北陸）あたりですね。私は現在、三重県四日市で、時給4000円で薬剤師として雇ってもらっています

参考：Yahoo知恵袋

薬剤師の給料が高い地域は、人口１０万人当たりの薬剤師が少なく、さらに交通の便が悪い地域ですね。雪が降る地域は人気が低く、関東や関西から引っ越す人は限られますね。青森県の求人であれば、最高年収９００万円で募集しています。

Cさん）なぜ店舗が少ない地方が飽和状態にならないの…

【質問】薬剤師について。地方よりも都心部の方が飽和状態と耳にしますが、それって普通逆じゃないですか｡地方のほうが店舗数とか少ないだろうし、いろいろと矛盾が生じると思います･･･ご意見下さい｡

【回答】「飽和状態」かどうかは別として、薬剤師の確保は都心部の方が地方より圧倒的に楽だと思います。ようは人口そのものが多い都心部ですから調剤薬局の数も多い訳ですが、その分薬剤師免許保有者の数も多いのでつり合いが取れているのだと思います。

ですが、例えば都心部で５００～６００万程度の年収が宇都宮あたりで７００万円、青森、岩手、秋田などになると９００～１０００万円なんて年収のケースもあります。もちろん全部が全部高給などではありませんが、おおまかな傾向と捉えてください。単純に地方の薬剤師の数が相対的に少なく、よって良い条件を出さないと確保出来ない訳です。先ずこれは業界ではだれでも知っている事実ですので一旦受け入れてください。

ですがこういうと、単位人口あたりの薬剤師比率が異なるのかとの疑念が浮かび、質問者の回答に応えられていない感がありますが････。薬学部が都心部により多く存在し、製薬会社なら東京か大阪ですし、薬学が4年制であったときには６割～７割が女性という現実があり、その女性が比較的多く都心部の相手と都心部で家庭を築くとなると地方の薬剤師は増えないのかも知れませんね。ごめんなさい、肝心なこと答えられていないみたいですが、少しでも参考になれば幸いです。

参考：Yahoo知恵袋

人口１０万人当たりの薬剤師数で比較すれば、店舗数や薬剤師の数を比較できますね。薬剤師や店舗が多い東京都の薬剤師数は２１８.３人です。対して、店舗数も薬剤師数も少ない青森県は１４３.５人しかいません。

地方の方が店舗数も少ないけれども、それ以上に薬剤師数が圧倒的に足りていない事が分かりますね。地方で薬剤師の需要が高いのは、地域ほど高齢化社会が深刻だからです。また、高収入で求人を募集しても、既婚女性が多い薬剤師は移動が起きにくい職種でもあります。

地方に行くほど、薬剤師の給与が多い理由を詳しく紹介します。

「県別年収ランキング」と地方の給料が高い理由は？

地方は薬剤師が足りていないから給与が高いと言われています。では、具体的にはどれくらい年収が増えるのでしょうか？

その１：奈良県の平均年収は「７７７万円」もある？

参考：都道府県別 薬剤師年収ランキング（2018年版）

薬剤師の平均年収が最も高い都道府県は奈良県です。

薬剤師の平均年収５４２.５万円よりも、２３５万円も高い事が分かります（参考：薬剤師の平均年収｜男女別、年代別、会社別の相場は）。奈良県に次いで年収が高いのは、静岡県の６８４万円と青森県の６７０万円ですね。平均年収が全国１位の東京都は５７０万円だけです。

薬剤師の地域格差は、人口１０万人当たりの薬剤師数に相関します。

青森県の人口当たりの薬剤師数は、１４３.５人と全国最下位ですね。全国４４位で平均年収が３７１万円しかないのに、薬剤師になるだけで６７０万円も貰えます。東京都の物価差で換算すると、都内勤務で年収１２００万円と同等の生活水準ですね。

では、なぜ地方に行くほど、薬剤師の給料が高くなるのでしょうか？

その２：地方ほど薬剤師の給料が「高い理由」は？

薬剤師の給与に最も影響を与えるのは、需要と供給バランスですね。

免許制の薬剤師は供給が限られます。供給が極端に限られる地域で、薬剤師の需要が高くなれば給料は大きく増えますよね。都市圏は薬学部が多いけれども、地方では少ないです。また、地方で薬学部を卒業しても大半が関東や関西に就職しますね。

関東や関西よりも、高齢化が進む地方の方が薬剤師の需要は高いですね。１０万人当たりの薬剤師数を見ると、青森県は東京都の３分の２の薬剤師で処方箋を捌いています。

また、薬局の売上高は全国一律の調剤報酬で決まります。そのため、物価と人件費が高い東京都よりも、静岡県や青森県など地方の方が経営者は余裕があります。経営に余裕がある分を人材が足りていない薬剤師の年収に上乗せできます。

では、実際に私たち薬剤師が地方に行くと、どれくらい貰えるのでしょうか？

その３：青森県の薬剤師は最高年収で「９００万円」？

青森県のある調剤薬局では、最高年収９００万円で人材を募集しています。年収が高い上に、住居費用も会社が全額負担してくれます。東京都と物価で比較すると、年収１８００万円貰える上に月１０万円の物件に無料で住めますね。

これだけ好条件でも、勤務時間は１８時で定時退社できます。

しかしながら、このような高収入の案件は注意が必要ですね。なぜならば、給料が高い地域ほど、交通の弁が悪く住みづらいからです。例えば、この求人がある五所川原は、新幹線が通っている青森駅から車で１時間離れた場所にあります。

高収入が得られる反面、周囲は畑や田んぼだらけですね。田舎暮らしに慣れてる人でなければ、実際に働いて生活するのは難しいですよね。だからこそこれだけ高い年収が設定されています。現実的に考えるならば、まずは実家がある地方の薬剤師から求人を探すべきです。

では、地方の薬剤師不足はどれくらい続くのでしょうか？

地方の薬剤師不足が、これからも「解消しない」理由は？

地方の薬剤師不足は、今後も解消しないと言われています。

なぜならば、薬剤師は女性が６割を占める業界だからです。女性が多い薬剤師は、結婚や出産を機に職場を離れる人が多いです。全体の資格保有者数は足りていても、実際に従事してる薬剤師の数は少ないです。

地方ほど子供がいる家庭が多い上に保育園も少なく、薬剤師女性が外に出て働くのは難しいです。また、女性薬剤師はパートナーの仕事に合わせるため、自らの都合で転職する事も稀ですね。その結果、高収入で人材を募集しても、実際に住居を移して転職する人は限られます。

供給が増えない一方で、地方ほど薬剤師の需要は急上昇していますね。

なぜならば、都市部よりも地方の方が、高齢化社会は深刻だからです。ドラッグストアの店舗数は右肩上がりに増えているけれども、薬剤師の数が追いついていません。ドラッグストア で月８〜１２万円の薬剤師手当があるのは、人材不足を解消できないからです。

以上の理由により、都市部では薬剤師が余っていても、地方が解消される可能性は低いです。薬剤師の人材不足を利用すれば、私たちが給料を増やすのも難しくはないですね。

薬剤師不足を利用して、高収入を得る方法は？

私たち薬剤師が、高収入を得るにはどうすれば良いでしょうか。

方法１：年収が高い大手ドラッグストアに転職する

年収を増やす１番簡単な方法は、大手ドラッグスアに就職する事です。

大手ドラッグストアは、薬剤師手当月８〜１２万円支給される上に、時間外や夜勤割増賃金が支払われます。そのため、経験が浅い薬剤師でも年収５００万円を稼げます。業界大手のウエルシアに就職すると、初年度でも年収は５１７万円もあります。

ドラッグストアは、店舗数が急拡大してるため常に薬剤師が足りてません。そのため、求人募集に応募すれば誰でも面接に合格できます。

ただし、ドラッグストアのデメリットは、拘束時間が長く仕事が忙しい事です。また、初年度から給料が高い分昇給額も限られます。ドラッグストアで順調に昇給するには、管理薬剤師、店舗責任者、エリアマネージャーへと昇進する必要があります。

参考：ドラッグストアの年収は６００万円｜デメリットや向いている人は？

方法２：薬剤師の数が少ない「地域」で働く

薬剤師の数が少ない地域で働く方が、ホワイト求人は多くなります。

なぜならば、薬剤師が辞めたら運営できないため、給与や福利厚生が手厚くなるからです。薬剤師の数が多い都市では、代わりの人材がすぐに見つかりますね。そうなると、薬剤師の労働条件も悪くなります。

薬剤師が少ない地域では、年収８００万円以上で募集する求人もあります。また、同じ県内でも都市部を少し離れるだけでも違います。例えば、福岡市内の調剤薬局では年収５００万円、市内から少し外れた地域に行くと年収８００万円で募集してます。

住む場所を変えるだけで、簡単に労働条件や年収を増やせるのは薬剤師の特権です。薬剤師が余っている都市部よりも、高齢化が進む地域社会に貢献した方が私たちの給与も増えます。

参考：地方に行くと年収は８００万円？｜地方ほど高給になる理由は？

方法３：夜勤専門で「高日給」の職場で働く

薬剤師で１番効率良く稼ぐ方法は、高日給の夜勤だけ働く事です。

日給４万円の夜勤バイトを月２０日入れたら、月給は８０万円になりますね。仮に、週末２日だけ働いたとしても、月３２万円も得られます。残りの週５日は働かずに稼げるため、副業ビジネスや趣味に没頭できますね。

高時給の夜勤バイトは、正社員を辞めた女性が重宝しています。私の薬学部時代の友人も、結婚や出産を機に夜勤バイトだけにシフトします。なぜならば、夜勤アルバイトだけの方が効率良く稼げるからですね。平日は家事や育児を行い、週末の１日だけ夫に任せて外に出れば良いですね。

最近では高日給に目をつけて、結婚していない若い女性も夜勤専門にシフトしています。

まとめ：薬剤師は地方ほど高給て本当なの？

薬剤師は、最も地域格差が大きい職種でもありますね。関東や関西の都市部で働くよりも、薬剤師の数が少ない地域ほど平均年収は高いです。奈良県の平均年収は７７７万円もあります。さらに、全国４４位の平均年収３７１万円しかない青森県は、薬剤師の年収が６７０万円です。

薬剤師の平均年収は、人口１０万人当たりの薬剤師数に相関します。

青森県の薬剤師は、東京都の３分の２の薬剤師の数で処方箋を捌いています。そのため、東京よりも平均年収が１００万円高くても不思議ではないですよね。東京都の平均年収で物価換算すると、都内勤務で年収１２００万円と同等の生活水準です。

昔と比較して稼げないと嘆く薬剤師は多いですよね。しかしながら、収入が増えない時代に、住む場所を変えるだけで年収が増えるのは薬剤師だけの特権ですね。