ネットサーフィンをしていると、年収800万円の薬剤師の求人サイトを見かけます。「物価が安い地方なのに、本当に年収800万円も貰えるのかな」と疑問に思う人は少なくないですよね。地方の年収800万円の求人は、実際に存在するのでしょうか?
- 「地方で年収800万円の求人て、絶対に何か裏があるよね…」
- 「地方だと残業がない上に、55歳で年収850万円もある…」
- 「地方の人材不足を利用して、薬局勤務でも年収800万円を狙う…」
地方の人材不足を狙えば、年収800万円を狙える可能性はあります。なぜならば、薬剤師の数が少ないほど、平均年収が高い特徴があるからです。
東京都の平均年収は570万円しかないが、奈良県の平均年収は777.3万円もあります。さらに、青森県は全国の平均年収は下から3番目で371万円しかないのに、薬剤師になると670万円もあります。東京都内の物価で換算すると、都内勤務で年収1200万円の生活水準と同等になります。
地方の平均年収が高い理由は、薬剤師の給与は物価や人件費に連動しないからです。
政府が管理している診療報酬で売上が決まるため、物価が高い都内ほど薬局の経営は苦しくなります。また、地方は薬剤師の数が足りないため、薬剤師が少ない地方ほど希少価値が高いです。青森県の平均年収が高いのは、県内に医学部があるのに薬学部が1つもないからです。
実際に奈良県や静岡県、青森県の求人を調べると、年収700〜900万円の案件がたくさんあります。需要が高い地方で働くだけで、給与が1.5〜2倍に増えるのは薬剤師にしかない特権ですね。
ここでは、都道府県別の薬剤師の平均年収を紹介します。それから、都市圏や地方で働くメリットとデメリットも紹介します。個人的には、地方に実家がある人は東京や大阪よりも、地方で働くべきだと思います。両親の面倒を見れる上に、結婚後や子育て後も地方の方が働きやすいからですね。
- 都道府県別の平均年収のランキングは?
- 地方の年収800万円の求人は本当なの?
- 地方の給与が高い理由は、薬剤報酬が全国一律だから?
記事の内容を簡単に知りたい
地方に行くほど、高収入を得られるって本当なの…
薬剤師の年収は、実は地方に行くほど高給になります。しかしながら、実際に自分が行くまでは信じられないという人は多いですよね。
Aさん)地方で年収800万円は裏があるよね…
【質問】地方の薬剤師って年収800万とか求人がありますが本当でしょうか?
【回答】地方で薬剤師が不足してる地域だと、それくらいは出すでしょう。東京や神奈川でも交通便の悪いエリアはそれくらい出しますよ。東北や北海道の僻地に行けばもっと出すところもあります。ただし、他の方が仰るように高い理由があります。
普通の給与では薬剤師がこない。何故来ないのかと言うと、僻地過ぎてコンビニがない。スーパーもない。金融機関は郵便局だけ。下手すれば携帯の会社によっては圏外。
年寄りは多いので薬局はそれなりに患者は来るが、一人調剤。当然休みはなく、週休1日で働く。精神的、肉体的負担はかなりあります。辞めたくてもかわりの薬剤師が見つかるまで辞めさせてくれない。辞めたければかわりの薬剤師を連れてこいと言う薬局もあります。それらを納得の上で働くなら、お金も貯まるし、悪くはないと思います。
参考:Yahoo知恵袋
薬剤師の場合は、人口が集中している都内よりも地方の方が給料が高いです。
しかしながら、給料が高い理由は、人手不足で薬剤師の数が足りていないからです。コンビニがないほど僻地、携帯会社によっては圏外というのは極端だけれども、生活がしにくいのは事実ですね。薬剤師の平均年収が最も高い奈良県は、777.3万円と、東京都よりも207万円も高いです。
もちろん、奈良県の調剤薬局の全てが僻地ではないですね。
Bさん)地方だと残業がない上に年収は850万円
【質問】薬剤師は実際月収は手取りでどのくらいですか?
【回答】私は39歳男性病院薬剤師です。病院内では中間管理職にあたります。残業なしで総支給で40万、手取りで30~32万くらいです。自分の住んでいる地域では恵まれていると思います。順調に出世していったとして55歳で年収850~くらいまでは行きそうです。
民間病院だとそこまでもらえないところもたくさんあります。調剤薬局やドラッグストアだと私よりも多くもらっているところも結構あると聞きます。まあ普通の会社員くらい?でしょうか。決して多くはありません。
参考:Yahoo知恵袋
人口が過密し競争が激しい東京と比較して、地方では割と楽に働く事ができます。
薬剤師の平均年収が高い地方に行くと、総支給で40万円、2ヶ月分の賞与を含めると480万円です。病院勤務でも、医師や看護師と違い残業なしで定時にも帰宅できます。病院内の薬剤部門や薬局の責任者に就任すると、年収は800万円も超えます。
Cさん)人手不足を利用して年収800万円を狙える…
【質問】薬剤師の年収や転職に依って、訊きたいことがあります。薬剤師は手に職をもつ安定したものかと思っていたのですが、どうなのでしょうか?
【回答】薬剤師です。薬剤師は初任給こそいいですが昇給はやはり少な目だと思います。なので転職を繰り返して給料を上げていくパターンが多いです。あとは人手不足の地方に行くと年収800万~なんてとこも多いです。以前お前は薬剤師を知らない、一部上場企業で話をしろ、出世すれば給料は青天井だろが、話にならんな、と知恵袋で批判されましたがw
ということで日本調剤など1部上場企業で話をすると出世すると給料も青天井とまではいきませんが1000万クラスも可能だとは思いますが、はっきり言って勤務時間も青天井ですw管理職で残業手当もないとこが多いですし。ONとOFFきっちりできない人だときついと思います。
私、一応元一部上場企業の薬剤師ですのでwけど薬剤師は就職・転職に困らないし、お金に困ったこともありません。そういった意味ではやはり安定しているとは思いますけどね。別にセレブみたいな生活を望まなければ。
参考:yahoo知恵袋
薬剤師の給料の特徴として、初任給は高いけれども昇給しにくい問題があります。
調剤薬局だと、東京都内で働いても年収500万円で頭打ちになりますね。年収600万円以上を稼ぐには、調剤薬局勤務ならば人材不足の地方に行く。東京や大阪などの都市圏で働くならば、製薬会社やドラッグストア などの民間企業に転職する必要があります。
国家資格だからと安心していると、30歳以降で給与が増えることはありません。
地方の生活水準は、東京都よりも2〜3倍も高い?
東京都よりも、地方で働く方が平均年収は高いです。物価を考慮すると、地方に転職するだけで生活水準は2〜3倍も高くなります。地方で働いた方が生活にゆとりを持てますね。
その1:都道府県別の平均年収ランキングは?
都道府県別の平均年収を見ると、奈良県が777.3万円と全国で1番高いです。
東京都の平均年収は全国1位で622万円(参考:都道府県別年収ランキング)だが、薬剤師の平均年収は570.6万円しかない事がわかります。東京都よりも平均年収が高い県は、奈良、静岡、青森、栃木、島根、鹿児島、愛媛、広島、兵庫と9県もありますね。
会社員の都道府県別の平均年収とは、異なる結果である事がわかりますね。
実は、薬剤師の平均年収の地域差は、人口10万人当たりの薬剤師の数によって決まります。全国平均よりも平均年収が高い都道府県は、10万人当たりの薬剤師の数が少ない事がわかりますね。
その2:薬剤師が少ない地方ほど平均年収は高い?
人口10万人当たり | 奈良県 | 静岡県 | 青森県 | 全国平均 |
---|---|---|---|---|
平均年収 | 777万円 | 684万円 | 670万円 | 543万円 |
薬剤師の数 | 163.8人 | 169人 | 143.5人 | 181.3人 |
薬局の数 | 38人 | 47.6人 | 46人 | 45.1人 |
病院の数 | 5.8人 | 4.9人 | 7.2人 | 6.6人 |
訪問薬局の数 | 12.7人 | 8.1人 | 7.5人 | 10.6人 |
薬剤師の平均年収が高い上位3県は、関東以外の地方ですね。奈良県の平均年収は777万円、静岡県は684万円、青森県は670万円です。平均年収が高い地方は、人口10万人当たりの薬剤師、薬局、病院、訪問薬局の数が、全国平均よりも格段に低い事がわかります。
つまり、供給に対して需要が少ない地域ほど、平均年収が高い事がわかりますね。
顕著に地域差が出ているのは青森県です。青森県の平均年収は、全国44位で371万円しかありません。しかしながら、薬剤師で勤務するだけで平均年収は670万円になります。東京都内の物価で換算すると、都内勤務で年収1200万円の生活水準と同等になります。
物価差を考えると、薬剤師は地方で働いた方が経済的に余裕がある生活ができます。
その3:「年収800万円」地方の求人は本当なの?
年収800万円の転職サイトのネット広告を見かけます。「物価が安い地方なのに、本当に年収800万円も貰えるのかな」と疑問に思う人は多いですよね。
マイナビ薬剤師によると、青森県で年収600万円以上の求人は77件もあります。その中のひとつで、五所川原市のある薬剤薬局では、年収700〜900万円で掲示しています。しかも、住居費用は全額会社負担で貸してくれます。
このような高収入の案件は、薬剤師の数が少ない地方ほど多いです。東京都の薬剤師の平均年収は570万円なので、薬剤師の平均よりも少し高い程度です。
では、どうして薬剤師は、地方にいくほど給与が高くなるのでしょうか?
地方の給与が高いのは、薬剤報酬が全国一律だから?
- 薬剤師の給料は、地域の物価や人件費に連動しない
- 調剤薬局や病院の売上は、調剤報酬で全国一律に決まる
- 企業努力しても、薬局の売上は基本的に変わらない
- 薬剤師の数が少ない地方ほど、希少価値が高く給与が増える
地方の方が平均年収が高いのは、会社員からすれば奇妙な現象ですね。通常であれば、東京都(1位)の平均年収は622万円と高く、物価が安い地方に行くほど安くなります。45位の秋田県は371万円、46位の沖縄県は369万円、47位の宮崎県は365万円です。
地方ほど給与が高い理由は、薬剤師の平均年収は物価や人件費に連動しないからです。
調剤薬局や病院の売上は、政府で管理されている調剤報酬で全国一律で決まります。そのため、人口が多い都市圏ほど売上が高くても、物価が高いため利益率は低いです。売上が政府に管理されているため、経営努力しても薬剤師1人あたりの報酬に差が出ません。
では、最終的に何で薬剤師の給与が決まるかというと、需給関係で決まります。人口が集中する都市圏では薬剤師が多いため供給が多いが、地方では常に薬剤師が不足しています。そのため、地方に行くほど年収が高くなるという逆転の現象が起きます。
この逆転現象が起きるのは、全国一律で調剤報酬が決められているからです。治療報酬や調剤報酬がなくならない限りは、この逆転現象が解消される事はありません。
以上の結果から言えるのは、物価が高い東京都内で働くならば調剤報酬の影響を受けない製薬会社などの民間企業で働くべきです。逆に、調剤薬局や病院で働くならば地方で働く方が、生活はより豊になります。青森県で薬剤師として働けば、都内で年収1200万円と同等の生活水準です。
では、地方で働いた場合には、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
都市と地方で働くメリットとデメリットは?
メリット | デメリット | |
---|---|---|
都市圏 |
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地方 |
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都市にこだわる理由がなければ、個人的には地方で働くべきだと思います。
地方ならば、家賃は2〜4万円で生活費も安くお金を貯められるからです。物価が高い東京だと、年収600万円でも毎年100万円貯められたら良い方です。同じ生活水準で地方で生活すると、2〜300万円も貯められるので奨学金も直ぐに返済できます。
また、地方だと満員電車がないため、ストレスなく楽に通勤できますね。
私は東京に疲れて地方で働いた事もあるが、時間がゆっくりと流れるため心に余裕を持って生活できます。東京や大阪、京都よりも平均年収が高い地方に実家がある人は、地方で働く事も視野に入れましょう。需要が高い地方で働くだけで、給与が1.5〜2倍に増えるのは薬剤師にしかない特権です。
青森のような物価が安い県で働けば、それだけで生活水準は3倍になります。
まとめ:地方に行くと年収800万円は本当なの?
- 地方だと、年収800万円以上の求人もある
- 地方に実家がある人は、地方の平均年収を調べる
- 地方ならば、20代でも年収500万円を稼げる
- 調剤薬局や病院勤務ならば、都内より年収が高い地方で働く
- 製薬会社などの民間企業ならば、東京や大阪で働く
薬剤師の数が少ない地方ほど、薬剤師の年収は高くなりますね。東京都の平均年収は570万円しかないが、奈良県の平均年収は777.3万円もあります。さらに、青森県は全国の平均年収は下から3番目で371万円しかないのに、薬剤師になると670万円もあります。東京都内の物価で換算すると、都内勤務で年収1200万円の生活水準と同等になります。
地方の平均年収が高い理由は、薬剤師の給与は物価や人件費に連動しないからです。
政府が管理している診療報酬で売上が決まるため、物価が高い都内ほど薬局の経営は苦しくなります。また、地方は薬剤師の数が足りないため、薬剤師が少ない地方ほど希少価値が高いです。青森県の平均年収が高いのは、県内に医学部があるのに薬学部が1つもないからです。
実際に奈良県や静岡県、青森県の求人を調べると、年収700〜900万円の案件がたくさんあります。需要が高い地方で働くだけで、給与が1.5〜2倍に増えるのは薬剤師にしかない特権ですね。
個人的には、地方に実家がある人は、東京や大阪よりも地方で働くべきだと思います。両親の面倒を見れる上に、結婚後や子育て後も地方の方が働きやすいからですね。地方であれば、単純に年収が増える上に生活にゆとりを持って暮らせます。
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